「自信過剰が健康を損なう?」自分の健康を過大評価する高齢者

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「自信過剰が健康を損なう?」自分の健康を過大評価する高齢者

病院に行く頻度は何によって触発されるのでしょうか。健康に自身のある高齢者は病院にかかる頻度が少ないそうです。

Older people who overestimate their health go to the doctor less often. This can have serious consequences for their health, for example, when illnesses are detected too late.

参照元:https://medienportal.univie.ac.at/presse/aktuelle-pressemeldungen/detailansicht/artikel/too-much-self-confidence-can-endanger-health/
– ウィーン大学 University of Vienna. 31. Mai 2022 –

自分の健康を過大評価する高齢者は、医者に行く頻度が少ない。これは、病気の発見が遅れるなど、健康に深刻な影響を与える可能性があります。

これとは対照的に、自分が実際よりも病気だと思う人は、より頻繁に医者にかかります。

これは、ウィーン大学人口学研究所のSonja SpitzerとベルリンのHertie SchoolのMujaheed Shaikhが、50歳以上のヨーロッパ人8万人以上のデータを基に行った新しい研究で明らかになったものです。

この結果は、『The Journal of the Economics of Aging』に掲載されました。

自信は行動に影響を与えます。

自分の能力を過大評価している人は、収入が多く、お金の使い方も異なり、リーダーになる可能性も高いです。

しかし、より危険な行動をとり、事故が多く、アルコールを多く飲み、健康的な食事をせず、睡眠時間が短いなど、健康的でない生活を送ることもあるのです。

人々が自分の健康状態をどのように認識しているかは、医者に行くかどうかというような、自身の健康上の決断にも影響を与える可能性があるのです。

ウィーン大学のSonja Spitzerとヘルティー・スクールのMujaheed Shaikh教授による新しい研究によると、自分の健康状態を過大評価している人は、正しく評価している人に比べて、医者にかかる頻度が17.0%少ないことがわかりました。

また、歯医者の受診についても同様の結果が得られています。

しかし、自分の健康状態に対する認識は、入院の回数や期間には影響しません。

おそらく、入院は規制が厳しく、医師の紹介が必要な場合が多いためと考えられます。

自分が病気だと思う人ほど、医者にかかる回数が多い

また、自分の健康状態を過小評価している人は、医者にかかる頻度が21%高いこともわかりました。

一方では、これらの追加的な受診が不必要なコストを引き起こすというデメリットがあり、これは人口の高齢化とそれに伴う高い公衆衛生費に関連しています。

一方、自分の健康を過小評価し、そのために細心の注意を払う人々は、長期的には特に健康である可能性があり、それは社会に良い影響を与える可能性があります。

全体として、どの受診が正当化され、どの受診が正当化されないかを部外者が評価することは困難です。

今回の研究では、50歳以上のヨーロッパ人8万人以上のデータを統計的手法で分析しました。

データは、SHARE研究(Survey of Health, Aging and Retirement in Europe)の一環として、2006年から2013年にかけて収集されたものです。

まず、参加者に自分の健康状態をどのように評価しているか、例えば、長時間座っていて椅子から立ち上がるのに問題があるかどうかを尋ねました。

こうすることで、自分の健康状態を過大評価しているのか、過小評価しているのか、あるいは正しく評価しているのかを判断することができるのです。

研究者たちは、記憶力や運動能力に関する誤判定も考慮に入れました。

全体として、調査参加者の大半は自分の健康を正しく評価し(79%)、11%が過大評価し、10%が過小評価していることがわかりました。

誰が自分の健康状態を知っているのか?

今回の研究で、研究者たちは、年齢、国籍、教育によって健康に対する認識が大きく異なることを示した先行研究を基に、新たな研究を行いました。

年齢が高い人ほど、自分の健康を過大評価する傾向があります。

また、地域差も大きく、南欧の人は自分の健康を過大評価する傾向があり、中欧・東欧の人は自分の健康を過小評価することが多いという分析結果が出ています。

また、教育を受けている人ほど、自分の健康状態を正しく評価する傾向があることもわかりました。

科学者たちの訴え 健康教育やヘルスリテラシーにもっと力を入れましょう。

私たちがどの程度健康であると感じているかは、長期的に見た場合、実際の健康状態に影響を与える可能性があります。

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