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健康増進と生きがいにつながる「森林浴」

森林浴がどのように私たちの体に作用を及ぼすのか。ペンシルバニア州立大学の研究チームが調査しました。

Over time, research has demonstrated that spending time in nature confers psychological, emotional and physical benefits.

参照元：https://www.psu.edu/news/health-and-human-development/story/time-nature-may-help-older-adults-improved-health-purpose-life/
– ペンシルベニア州立大学 Penn State. FEBRUARY 23, 2023 –

自然の中で過ごすことは、心理的、感情的、身体的な利益をもたらすことが、長期にわたる研究により実証されている。

65歳以上の高齢者が自然の中で過ごすことのメリットを最大限に引き出すために、ペンシルベニア州立大学、台湾の国立開放大学、台湾の倫和科技大学の研究者らは、65歳以上の高齢者、つまり定期的に自然の中で過ごしている人々の態度、信念、行動を調査しました。

その結果、自然をベースとした活動の中で社会的なつながりを育むことが、高齢者の健康増進や生活の質の向上につながる可能性があることがわかりました。

日本では、空気を味わい、森の匂いを嗅ぎ、せせらぎに耳を傾け、五感をフルに使って自然の中で過ごすことを「森林浴」という言葉で表現しています。

難しいトレイルを素早く歩くことが困難な高齢者にとって、森林浴は楽しく安全に自然の中で過ごすことができる方法といえるかもしれません。

研究者によると、森林浴は発祥の地である日本、中国、台湾で高齢者の間で人気があり、米国でも人気が高まっているとのことです。

研究者らは、台湾の自然保護区である西都教育園区を訪れる高齢者を対象に調査を行いました。

2022年4月から6月にかけて、65歳以上で週に1回以上同保護区を訪れる292人を対象に調査を行いました。

参加者には、他者からサポートされていると感じているか、自分の将来についてどの程度考えているか、自分の人生にどの程度の目的があると感じているかなど、さまざまな質問が投げかけられた。

この研究結果は、Leisure Sciences誌に掲載されました。

その結果、自然での体験を他者と話し合った人ほど、森林浴への愛着が強く、生きがいを強く感じる傾向があることがわかりました。

これらの要因は、心身の健康や生活の質の向上と関連しているという結論は、先行研究によって裏付けられています。

ペンシルバニア州立大学レクリエーション・公園・観光管理学教授で本研究の共同執筆者であるJohn Dattilo氏は、この発見は、地域のレクリエーション部門や老人ホームなど様々な環境で働くレジャーサービス提供者が、高齢者に余暇を提供する方法を導くことができる、と述べています。

Dattilo氏：高齢者は、自然の中で安全に過ごすことができる地域公園や州立公園を利用することができます。歩きやすい道や便利で利用しやすい駐車場のある場所が便利です。機関はこのような機会を広報し、高齢者やその他の人々に提供する価値を明らかにすることができます。
さらに、レジャー・サービス・プロバイダーは、送迎を手配し、その後、参加者同士の交流を促進することができます。人々が自然の中に身を置き、周囲の環境を体験できるようにすることが、森林浴の一つの側面です。私たちが発見したのは、ポジティブな社会的関係と自然の中で過ごすことの関連性です。ですから、レジャー・サービス提供者が、年長者が体験から戻り、温かい飲み物を飲みながら、自分の体験について話す機会を作れば、こうしたつながりが人々の目的意識に価値をもたらすでしょう。

台湾の新北市にある国立開放大学の生活科学科教授Liang-Chih Chang氏によると、目的意識の向上は、身体機能の向上、生活の質の向上、死の恐怖の減少に関係しているそうです。森林浴は、人々が目的意識を育むのを助けることができるかもしれないからだ、と彼は続けた。

Chang氏：森林浴は、人とその瞬間、世界とを結びつけてくれるようです。高齢者が同じ体験をして社会的なつながりやサポートを得ることで、生理的機能や認知的健康に関連する幅広い恩恵を受けることができるかもしれません。これらは、因果関係ではなく、関連性ですが、その潜在的な結果は、考えるだけでもワクワクします。

この研究は、台湾の共同研究者とともに、また、ペンシルバニア州立大学ヘルシーエイジングセンターの同僚と地元で探求してきた、高齢者の余暇体験の価値に関するダティーロ氏の研究を継続するものです。

Dattilo氏：私たちは、アジアの高齢者にとって一般的な活動であるスクエアダンスとカラオケの研究を行ってきました。森林浴は、世界中の多くの高齢者が行っているハイキング、散歩、自然の中での座禅と密接に結びついているという点でユニークです。レジャー・サービス提供者が自然に触れ、参加者がその体験を通じてコミュニティーの感覚を身につける手助けをすれば、お年寄りは、ただ生活するだけでなく、より豊かな人生を送ることができるようになるでしょう。

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