
新着記事
脂肪が内臓から離れた場所に再配分される「アボカドの食べ方」(女性のみ)
1日1個のアボカドを食すだけで、体脂肪の蓄え方に変化がある事がわかりました。
1日1個のアボカドを食すと、内臓脂肪が減少し、内臓脂肪と皮下脂肪の比率が低下しました。ただし、女性だけです。
An avocado a day could help redistribute belly fat in women toward a healthier profile,
参照元:https://news.illinois.edu/view/6367/907033287
– イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校 University of Illinois at Urbana-Champaign. SEP 3, 2021 9:00 AM –
イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校と共同研究者らによる新しい研究によると、1日1個のアボカドが、女性の腹の脂肪をより健康的なプロフィールに向けて再配分するのに役立つ可能性があるそうです。
体重過多や肥満の成人150人が、1日1食を12週間提供する無作為化比較試験に参加しました。
毎日の食事の一部としてアボカドを摂取した女性は、より深い内臓の腹部脂肪が減少しました。
イリノイ州の運動学と地域保健学の教授であるNaiman Khan氏が率いる研究者たちは、Hass Avocado Boardから資金提供を受けた研究結果をJournal of Nutrition誌に発表しました。
Khan氏は話します。
「目的は体重減少ではなく、アボカドを食べることで体脂肪の蓄え方がどう変わるかを理解することでした。体内の脂肪の位置は、健康に重要な役割を果たします。」
「腹部には2種類の脂肪があります。皮下脂肪と呼ばれる皮膚のすぐ下に蓄積される脂肪と、内臓脂肪と呼ばれる腹部の奥深くに蓄積され、内臓を取り囲むように存在する脂肪です。この内臓脂肪の割合が高い人は、糖尿病の発症リスクが高い傾向にあります。そこで、アボカドの摂取によって、皮下脂肪と内臓脂肪の比率が変化するかどうかを調べることにしました。」
参加者は2つのグループに分けられました。一方のグループには新鮮なアボカドを取り入れた食事を、もう一方のグループにはほぼ同じ材料で同じようなカロリーの、アボカドを含まない食事を用意しました。
12週間の開始時と終了時に、参加者の腹部脂肪と、代謝の指標であり糖尿病のマーカーでもある耐糖能を測定しました。
1日1個のアボカドを食事の一部として摂取した女性参加者は、内臓脂肪が減少し、内臓脂肪と皮下脂肪の比率が低下したことから、脂肪が内臓から離れた場所に再配分されたことがわかりました。
しかし、男性の脂肪分布には変化がなく、男性も女性も耐糖能の改善は見られませんでした。
Khan氏は話します。
「アボカドを毎日摂取しても耐糖能に変化はありませんでしたが、私たちが学んだのは、アボカドを毎日摂取する食事パターンは、個人の体脂肪の蓄積方法に健康に有益な影響を与えますが、その効果は主に女性にあるということです。」
「食事による介入が脂肪分布を調整できることを示すことは重要です。しかし、その効果は主に女性に認められました。」
研究者らは、アボカドの摂取による代謝効果をより完全に把握するために、参加者に毎日の食事をすべて提供し、腸内環境や身体の健康に関する追加のマーカーを調べる追跡調査を実施し、男女間の差が残るかどうかを判断したいと述べています。
共同研究者であるロンドンのローハンプトン大学のリチャード・マッケンジー教授(人間代謝学)は話します。
「今回の研究は、毎日のアボカド摂取が男女の異なる脂肪分布に与える影響を明らかにしただけでなく、アボカドが体脂肪と健康に与える影響を完全に理解するために、さらなる研究を行うための基盤を提供するものです。」
「さらに研究を進めることで、どのような人がアボカドを食生活に取り入れると最も効果的なのかを明確に把握することができ、医療アドバイザーが患者に脂肪蓄積や糖尿病の潜在的な危険性を減らすための指導を行う際に貴重なデータを提供することができるでしょう。」
この研究には、フロリダ大学と東イリノイ大学の研究者も協力しています。


この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!
関連記事
-
健康な食生活につながる「ダイエット中のたんぱく質摂取量増加」2022.07.06
-
「救急外来や入院が22%多い」大麻使用者2022.07.03
-
女性が圧倒的に乾癬発症率が低い理由「エストラジオール 」2022.07.01
-
真実味を増す「自分が感じる年齢までしか年をとらない」2022.06.30
-
10代の75%が推奨される日常の運動量をこなしていない2022.06.28
-
食生活の質を過大評価している米国の成人2022.06.25
-
「バーチャル上でも効果あり!?」ストレスや不安を軽減するトレーニング2022.06.19
-
「90歳以上の寿命と関連」人種や民族関係なく高い楽観性を持つ女性2022.06.18
新着記事
-
伝染病やその他の病より多い「交通事故による若者の死傷」2022.07.07社会
-
健康な食生活につながる「ダイエット中のたんぱく質摂取量増加」2022.07.06健康
-
女性の方が大きい「閉経後の脳の変化」2022.07.05人体・脳
-
全てが悪いものではない「ストレスが引き金となる睡眠効果」2022.07.04人体・脳
-
「救急外来や入院が22%多い」大麻使用者2022.07.03健康
-
個人の利点だけに留まらない「マインドフルネスの本当の報酬」2022.07.02思考・瞑想
-
女性が圧倒的に乾癬発症率が低い理由「エストラジオール 」2022.07.01健康
-
真実味を増す「自分が感じる年齢までしか年をとらない」2022.06.30健康
-
「近くの伝達・遠くの伝達」脳トレーニングに効果がある人と、その理由2022.06.29人体・脳
-
10代の75%が推奨される日常の運動量をこなしていない2022.06.28健康
よく読まれている記事
N E W S & P O P U L A R最 新 記 事 & 人 気 記 事
WHAT'S NEW !!
-
伝染病やその他の病より多い「交通事故による若者の死傷」
【伝染病やその他の病より多い「交通事故による若者の死傷」】 交通事故による死傷は世界中で若者の最大の死因です。伝染病や病などよりも多くの死因を引き起こしていま... -
健康な食生活につながる「ダイエット中のたんぱく質摂取量増加」
【健康な食生活につながる「ダイエット中のたんぱく質摂取量増加」】 ダイエット中のタンパク質摂取量の増加は健康的な食生活につながるようです。 Eating a larger pro... -
女性の方が大きい「閉経後の脳の変化」
【女性の方が大きい「閉経後の脳の変化」】 閉経後の女性は、同年代の男性と比べて脳の変化が大きいようです。 Women who have gone through menopause may have more o... -
全てが悪いものではない「ストレスが引き金となる睡眠効果」
【全てが悪いものではない「ストレスが引き金となる睡眠効果」】 ストレスが引き金となる睡眠が、その後の不安への対処に役立つようです。 Stress boosts a kind of sle...
-
なぜタイピングより手書きの方が、記憶に定着するのか
【なぜタイピングより手書きの方が、記憶に定着するのか】 ノルウェー科学技術大学の研究によると、手書きの方が物事をよく覚えることが判明しました。 様々なコンピュ... -
「世界最長寿記録を更新し132歳まで生きる人が出現する」ベイズ統計学予測
【「世界最長寿記録を更新し132歳まで生きる人が出現する」ベイズ統計学予測】 ベイズ統計学を用いると、最長寿記録122歳という世界記録はほぼ確実に破られ、125歳から1... -
大面積有機フォトダイオードに置き換わる?「シリコンフォトダイオード技術」
【大面積有機フォトダイオードに置き換わる?「シリコンフォトダイオード技術」】 ダイオードと言うのは、光検出器の事で光が入射されるとエネルギーを生むというデバイ...
News
- 新着記事 -
Popular
- 人気記事 -
H A P P I N E S S幸 福
人気 (❁´ω`❁)
M E A L食 事
B R A I N脳
人気 (❁´ω`❁)
H E A L T H健 康
人気 (❁´ω`❁)
-
健康
高強度インターバルトレーニングは、適度な運動よりも心臓を強化する
【心臓を強化する高強度インターバルトレーニング】 ノルウェー科学技術大学の研究によると、トレーニングの強度が、病気の重症度を軽減し、心臓機能を改善し、作業能力... -
人体・脳
健康な脳を保ち老化を遅らせる「アマゾンの先住民族ツィマネ族の生活習慣」
【健康な脳を保ち老化を遅らせる「アマゾンの先住民族ツィマネ族の生活習慣」】 ボリビア・アマゾンの先住民族であるツィマネ族が、アメリカやヨーロッパの人々に比べて... -
人体・脳
寒冷散歩が脂肪燃焼を増幅させる理由
【寒冷散歩が脂肪燃焼を増幅させる理由】 ウィーン医科大学の研究チームが、寒冷化においてヒトとマウスのビタミンAのレベルが上昇する事を発見しました。 ビタミンAは...
-
健康
高強度インターバルトレーニングは、適度な運動よりも心臓を強化する
【心臓を強化する高強度インターバルトレーニング】 ノルウェー科学技術大学の研究によると、トレーニングの強度が、病気の重症度を軽減し、心臓機能を改善し、作業能力... -
人体・脳
健康な脳を保ち老化を遅らせる「アマゾンの先住民族ツィマネ族の生活習慣」
【健康な脳を保ち老化を遅らせる「アマゾンの先住民族ツィマネ族の生活習慣」】 ボリビア・アマゾンの先住民族であるツィマネ族が、アメリカやヨーロッパの人々に比べて... -
人体・脳
寒冷散歩が脂肪燃焼を増幅させる理由
【寒冷散歩が脂肪燃焼を増幅させる理由】 ウィーン医科大学の研究チームが、寒冷化においてヒトとマウスのビタミンAのレベルが上昇する事を発見しました。 ビタミンAは...