手洗いは20秒、流体力学でモデリング

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手洗いは20秒、流体力学でモデリング

物理学によると、手洗いは20秒行う必要があるようです。
流体力学を用いて計算した結果、手から有害な粒子が洗い流されるには、水流のエネルギーが十分に高くなければならないようです。

Typical hand-washing guidelines, like those from the Centers for Disease Control and Prevention, suggest at least 20 seconds under the faucet.

参照元:https://publishing.aip.org/publications/latest-content/wash-your-hands-for-20-seconds-physics-shows-why/
– 米国物理学会 American Institute of Physics. AUGUST 17, 2021 –

手洗いは、病気や感染症の蔓延を防ぐのに有効であることが証明されていますが、その背後にある物理学はほとんど研究されていません。

しかし、Hammond Consulting Limited社の研究者たちは、AIP Publishingの『Physics of Fluids』に、手洗いの重要な仕組みを捉えたシンプルなモデルを紹介しています。

手洗いのシミュレーションを行うことで、ウイルスや細菌などの粒子が手から除去される時間スケールを推定しました。

この数学モデルは、波状の表面が別の波状の表面を通過し、その間に薄い液体の膜があるという2次元的なものです。

波状の表面は、小さな空間スケールで粗いため、手を表しています。

粒子は、手の粗い表面にあるポテンシャルウェルに捕捉されます。

つまり、谷の底にいて、脱出するためには、水流のエネルギーが十分に高くなければなりません。

流れている液体の強さは、動く手の速さに依存します。

強い流れの方が粒子を除去しやすいのです。

著者のPaul Hammond氏は話します。

「基本的に、流れは粒子にかかる力について教えてくれます。そして、粒子がどのように動くかを調べ、粒子が取り除かれるかどうかを判断することができます。このプロセスを、シャツについたシミを擦ることに例えると、動きが速ければ速いほど、シミが取れる可能性が高くなるということです。」

「しかし、手をゆっくりと動かしてしまうと、流体の流れによって生じる力が、粒子を押さえつける力に勝てなくなってしまいます。」

「粒子が取り除かれたとしても、そのプロセスは速くはありません。米国疾病対策予防センターの手洗いガイドラインなどでは、蛇口の下で少なくとも20秒は手を洗うことが推奨されています。」

Hammond氏のモデルの結果も同じです。

潜在的なウイルスや細菌を取り除くには、約20秒間の激しい動きが必要です。

このモデルでは、石けんを使ったときに起こる化学的・生物学的プロセスは考慮されていません。

しかし、手から粒子を物理的に除去するメカニズムを知ることは、より効果的で環境にやさしい石鹸を開発するための手がかりとなるかもしれません。

Hammond氏は話します。

「最近では、洗った化学物質が栓穴を通って環境に入るときに何が起こるのか、もう少し考えてみる必要があります。」

Hammond氏は、今回の結果が手洗いのすべてではないが、重要な疑問に答えており、今後の研究の基礎となるものだと述べています。

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