社会的ストレスが「うつ病を引き起こしている」可能性がある

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社会的ストレスが「うつ病を引き起こしている」可能性がある

海馬などの脳領域の劣化がうつ病を引き起こす「うつ病の神経因性仮説」ですが、実際にどのような事が脳で行われているのでしょうか。
研究者たちにより社会的ストレスを与えられたマウスは著しくニューロンが傷ついてる事などが確認されました。

Recent research has explained how vicarious social defeat can cause psychological stress in mice.

参照元:https://www.tus.ac.jp/en/mediarelations/archive/20210922_3728.html
– 国立大学法人東京理科大学 Tokyo University of Science. 2021.09.22 Wednesday –

うつ病は、現代社会を苦しめる深刻な疾患です。

うつ病の生理学的根拠についてはいくつかの説が提唱されているが、その中でも注目されているのが「うつ病の神経因性仮説」です。

この説では、海馬などの脳領域の劣化がうつ病を引き起こすと考えられています。

この劣化は、肉体的なストレスや精神的なストレスによって引き起こされます。

肉体的ストレスの抑うつ効果についてはよく研究されていますが、心理的ストレスについてはあまり知られていません。

最近の研究では、社会的敗北の体験がマウスに心理的ストレスを引き起こすことが明らかになりました。

これは、実験的な社会的環境において、マウスに他のマウスの敗北を経験させるというものです。

このモデルを用いて、日本の科学者グループは、うつ病の症状と海馬の神経新生との関連性の確立を試みました。

本研究の筆頭著者である東京理科大学の齊藤彰良教授は話します。

「世界的に見ても、うつ病の患者数は増加傾向にあります。しかし、うつ病の詳細な病態はまだ解明されていません。そこで私たちは、心理的ストレスが成人の海馬の神経新生に及ぼす可能性のあるメカニズムに着目し、うつ病疾患におけるその役割を理解しようと考えました。」

この研究は、Behavioural Brain Research誌に掲載されました。

齊藤教授と、東京理科大学の吉岡俊憲氏、山田大介氏らのチームは、マウスに慢性的な身振り付き社会的敗北ストレスを与えた後、マウスの行動と脳を詳細に分析しました。

ストレスを受けたマウスは、社会的引きこもりなどの行動障害のほかに、海馬の中で感覚や記憶をつかさどる歯状回の新生ニューロンの生存率が、ストレスを受けていない対照群に比べて著しく低下していました。

この状態は、マウスに「ストレス」を与えた後、最長で4週間持続した。

しかし、観察期間中、細胞の成長、分化、成熟には、マウスのグループ間で違いは見られませんでした。

注目すべきは、ストレスを与えたマウスにフルオキセチンという慢性抗うつ薬を投与したところ、細胞の生存率が回復したことです。

この結果について吉岡俊憲氏は話します。

「慢性的な精神的ストレスが海馬歯状回の神経新生に影響を与えることがわかりました。また、この動物モデルは、うつ病の病態生理の解明や対応する新薬の開発に重要な役割を果たすと考えています。」

全体として、この研究は、うつ病の病態生理に重要な知見を与えています。

また、本研究が、うつ病における心理的ストレスの役割に関する今後の研究に道を開くものであることは言うまでもありません。

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