歩行中は他の認知行動はできない?「優れいている脳のマルチタスク機能」

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歩行中は他の認知行動はできない?「優れいている脳のマルチタスク機能」

歩行中のヒトの脳は、歩行に気を取られ他の事が何もできないのでしょうか?
研究者は、脳のマルチタスクの解明に挑みました。

New research turns the old idiom about not being able to walk and chew gum on its head.

参照元:https://www.urmc.rochester.edu/news/publications/neuroscience/researchers-provide-insight-into-how-the-brain-multitasks-while-walking
– ロチェスター大学メディカルセンター University of Rochester Medical Center. Jan. 24, 2022 –

歩きながらガムを噛むことはできないという古い慣用句を覆す新たな研究結果が発表されました。

ロチェスター大学デルモンテ神経科学研究所の科学者たちは、健康な脳は、どちらの活動も犠牲にすることなく、歩きながらマルチタスクを行うことができることを示しました。

疾病の病理学&細胞生物学プログラムの5年目の医学博士課程の学生で、ジャーナルNeuroImageに最近発表された研究の筆頭著者であるデイビッド・リチャードソン氏は話します。

「この研究は、脳が柔軟性を持ち、さらなる負担を引き受けることができることを示しています。我々の発見は、認知タスクを同時に実行した時に、被験者の歩行パターンが改善したことを示し、歩行にのみ集中していた時よりも、歩行とタスク実行中の方が、実際に安定していることを示唆しています。」

これらの実験中、研究者達は、デルモンテ研究所のフレデリック・J・アンド・マリオン・A・シンドラー認知神経生理学研究所にあるモバイル脳・身体イメージングシステム、または、MoBIを使用しました。

このプラットフォームは、バーチャルリアリティ、脳モニタリング、モーションキャプチャーの技術を組み合わせたものです。

被験者がトレッドミルの上を歩いたり、テーブルの上の物を操作している間、16台の高速度カメラで位置マーカーをミリ単位の精度で記録し、同時に脳活動を測定することができます。

MoBIは、トレッドミル上を歩く参加者の脳活動を記録し、タスクの切り替えのキューを出すのに使われました。

また、座った状態で同じ作業を行う際にも脳活動を記録しました。

健康な脳は柔軟性があり、難易度に応じたタスクの準備や実行が可能であることが明らかになりました。

本研究の主執筆者であるEdward Freedman博士は話します。

「MoBIは、日常生活における脳の働きをよりよく理解することを可能にします。これらの知見を見て、若い健康な脳がどのようにタスクを切り替えることができるのかを理解することで、アルツハイマー病のような神経変性疾患の脳で何がおかしくなっているのか、より深く理解することができるでしょう。」

リチャードソン氏は話します。

「若い健康な脳が、どのようにして「歩きながら話す」ことに成功するのかを理解することは、重要なスタートですが、これらの知見が、健康な高齢者の脳や神経変性疾患の大人の脳でどのように異なるのかも理解する必要があります。次のステージは、この研究を拡大して、より多様な脳を対象にすることです。」

追加執筆者には、ロチェスター大学のJohn Foxe博士、Kevin Mazurek博士、Nicholas Abraham博士が含まれています。

本研究は、ユニス・ケネディ・シュライバー国立小児保健・人間開発研究所およびデルモンテ神経科学研究所パイロットプログラムの助成を受けて行われました。

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