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現地ですぐに地球外生命体を測定する機器『ORIGIN』
地球外での地球外生命体と思しき物体を測定・検出するのは、難易度が非常に高いです。
ベルン大学の研究チームが開発した機器は、地球外生命体の痕跡を地球からの援助無しで、その場で容易に測定できるようにします。
The question of whether life exists beyond the Earth is one of humanity’s most fundamental questions. Future NASA missions, for example, aim to examine the ice moons of Jupiter and Saturn, which may potentially shelter life in the liquid oceans underneath the thick layer of ice, on the ground. Proving traces of life beyond the Earth is extremely challenging, however. Highly sensitive instruments which take measurements on the ground with the greatest possible degree of autonomy and with high precision – millions of kilometers from the Earth and thus without direct support from humankind – are required.
参照元:https://www.unibe.ch/news/media_news/media_relations_e/media_releases/2020/media_releases_2020/the_most_sensitive_instrument_in_the_search_for_life_in_space_comes_from_bern/index_eng.html
1970年代の火星ミッション「バイキング」以来、人類は着陸台とローバーに設置された高度に専門化された機器を使用して、火星の生命の痕跡を探してきました。
初期の火星は、濃い大気と液体がたくさんあったのですが、時間の経過とともにその保護を失い、火星の表面は太陽と宇宙にさらされ、表面上での生命活動を不可能にしました。
カッシーニとガリレオのミッションにより、木星の衛星「エウロパ」及び、土星の衛星「エンケラドゥス」の数kmの氷層の下に地球規模の海洋を発見しました。
海洋は生命の発生に必要なだけでなく、生命が長期的に存在できる環境を提供するすべての特性を備えています。
NASAは2030年頃に、木星の衛星「エウロパ」ミッションを計画しています。目標はもちろん、生命の識別です。
アミノ酸は生命にとって重要な構成要素です。エウロパのような地球外表面の特定のアミノ酸の証拠は、同時に生命の可能性について結論を引き出す事が可能です。
ベルン大学のPeterWurz氏は話します。
「火星のために特別に開発された概念は、太陽系の他の物体に単純に適用できません。より感度が高く、よりシンプルで堅牢な分析システムを備えた新しい機器を設計して使用する必要があります。」
Are we alone in the Universe? An instrument from the University of Bern might provide the answer! – YouTube
ORIGINは測定感度の点で、以前の宇宙機器よりも多くの点で優れており、様々な宇宙機関が将来のミッションのためにORIGINに関心を寄せています。
研究チームの Niels Ligterink氏は説明します。
「レーザーパルスは、検査対象の表面に向けられます。このプロセスでは少量の材料が分離され、それらの化学組成が2番目のプロセスで、ORIGINによって分析されます。」
Andreas Riedo氏は補足します。
「私達の技術の魅力的な側面は、結果に影響を与えるような可能性のある複雑なサンプル準備技術が必要ない事です。これは火星でのミッションで最大の問題の一つでした。」
太陽系の生命の痕跡を発見するという事は、宇宙の生命の存在と、その起源をよりよく理解するために重要です。


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