なぜここに水が?「太陽に照らされ乾いている月面に水分子」

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なぜここに水が?「太陽に照らされ乾いている月面に水分子」

月面の恒久的に太陽光に照らされてない極地に氷がある事がわかっていましたが、太陽に照らされていたクレーターにも水分子がある事がわかりました。
大気に覆われていない月面では、太陽光にさらされて水分子は宇宙に拡散してしまうのですが、なぜか貯蓄されていた水分子の存在が明らかになりました。

NASA’s Stratospheric Observatory for Infrared Astronomy (SOFIA) has confirmed, for the first time, water on the sunlit surface of the Moon. This discovery indicates that water may be distributed across the lunar surface, and not limited to cold, shadowed places.

参照元:https://www.nasa.gov/press-release/nasa-s-sofia-discovers-water-on-sunlit-surface-of-moon/

NASAのSOFIAが、月の南半球にある地球から見える最大のクレーターの1つである、クラビウスクレーターで水分子(H2O)を発見しました。

この発見以前では、何らかの形で水素(H)が観測されていたました。

が、その近縁の水酸化物(OH)を区別することができませんでした。

発見された1立方メートルの土壌に閉じ込められた水の濃度は、100-412ppmを示しています。

サハラ砂漠には、今回SOFIAが見つけた量の100倍の水があります。

が、空気の無い月面に、どのように水が生成されどのように維持されていたのかという、新たな疑問が浮上しました。

水は宇宙に於いて、重要な資源で生命の重要な要素です。

発見された水が、資源として簡単にアクセスして使用できるものなのかはまだわかりません。

2024年に計画されているアルテミス計画で、男性女性を月に送り込み、持続可能な人間の生存を確立する前に、月についてできるだけ学びたいと思います。

1969年、アポロ宇宙飛行士が最初に月から戻った時、月は完全に乾いていると考えられていました。

しかし、NASAの月面クレーター観測や、センシング衛生、過去20年の起動及び印パクターミッションで、月の極地の周辺の恒久的に太陽の影になっているクレーターでは、氷が存在する事がわかりました。

また、月面の日当たりのいい場所においても、水分の証拠は見つかっていました。

それは、カッシーニミッション、ディープインパクト彗星ミッション、インド宇宙研究機関のチャンドラヤーン1号ミッション、NASAの地上ベースの赤外線望遠教施設などによってもたらされました。

ハワイ大学ケーシー・ホニボール氏は話します。

「SOFIAの水観察の前に、月にある種の水分がある事はわかっていました。しかし、私たちが毎日飲む水のように、実際に水分子がどれだけあるか、あるいは排水管クリーナーのようなものがあるかどうかはわかりませんでした。」

月面にある種の水分がある事がわかっていましたが、地上ベースにある望遠鏡では地球上の水分が観測の邪魔をしてしまい、
月面の様子を正しくとらえることができなかった事が推察されます。

そこでSOFIAによる観測は、新しい手段を提供したようです。

最大45000フィート( 約13.716Km )の高度で飛行する、直径106インチの望遠鏡を搭載した改良型ボーイング747SPジェット旅客機は、地球の大気中の水蒸気の99%以上の高度に到達し、赤外線により宇宙をより鮮明に表示します。

SOFIAの望遠鏡( FORCAST)用の物体赤外線用カメラを使用して、水分子特有の6.1ミクロンの特定の波長を拾う事が出来、今回の発見に至りました。

望遠鏡のオペレータは通常、ガイドカメラを使用して星を追跡し、観測対象にしっかり固定します。

しかし、月は非常に近く明るいので、ガイドカメラの視野全体を埋めてしまいます。

そうすると星が見えないので、望遠鏡が月を確実に追跡できるかどうかは不明だったそうです。

そこで2018年8月に、オペレータはテスト観測を試みました。

ホニボール氏は話します。

「厚い大気がなければ太陽に照らされた月面の水は、宇宙に失われるはず。しかしどういうわけか、何かが水を生成して、何かがそこに水を閉じ込めている。」

この水の作成と貯蓄には、いくつかの力が関与している可能性があります。

1つ目が、少量の水を含んだ微小隕石が月面に衝突し、水を堆積させた可能性。

2つ目が、太陽の太陽風が水素を月面に送り、土壌中の酸素含有化合物と化学反応を起こし、ヒドロキシルを生成、生成されたヒドロキシルを、月面に衝突する微小隕石の衝撃から生まれる放射線が水に変換している可能性。

水の貯蓄に関しては、微小隕石の衝撃によって生成された高熱から形成される土壌中の小さなビーズ上の構造に、水が閉じ込められた可能性。

または、水が月の土の粒の間に隠されて日光から保護された可能性が考えられます。


NASAのエイムズ研究センターの科学者は話します。

「この発見が、まさかSOFIAのテストであった事から派生したのが信じられない。しかし、これで出来るとわかったので、より多くの飛行の計画をしています。」

SOFIAのフォローアップ飛行では、太陽に照らされた場所で様々な月の満ち欠けの間に水を探し、水がどのように生成され、また貯蓄されるのか詳細を調査します。

またこのデータは、NASAの極地探査ローバーを調査する揮発性物質( VIPER )などの、将来の月ミッションに追加され、また、将来の有人宇宙探査のための月の水資源マップを作成できる可能性があります。

NASAの人間探査及び運用ミッション局の主任ジェイコブリーチャーは話します。

「水は、科学的な目的と、探検家による使用との両方にとって貴重な資源です。月の資源を利用する事ができれば、より少ない水と、より多くの機器を運ぶ事ができ、新しい科学的発見に寄与する事ができます。」

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