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オーロラの発生メカニズム

アイオワ大学を中心とする物理学者チームは、最も鮮やかなオーロラは、地磁気嵐の際に発生する強力な電磁波によって生み出されるという決定的な証拠を発表しました。

In a new study, a team of physicists led by University of Iowa reports definitive evidence that the most brilliant auroras are produced by powerful electromagnetic waves during geomagnetic storms.

参照元：https://now.uiowa.edu/2021/06/physicists-determine-how-auroras-are-created
– アイオワ大学 University of Iowa. 2021.06.07  –

高緯度地域の空を彩るオーロラは、何千年もの間、人々を魅了し続けています。

しかし、どのようにしてオーロラが発生するのかは、理論的にはわかっていても、決定的には証明されていませんでした。

今回、アイオワ大学を中心とする物理学者チームは、最も鮮やかなオーロラは、地磁気嵐の際に発生する強力な電磁波によって生み出されるという決定的な証拠を発表しました。

アルフベン波と呼ばれるこの現象は、地球に向かって電子を加速させ、その粒子が大気中の光のショーを引き起こすのです。

今回の研究は、地球のオーロラ磁気圏に相当する条件下で、アルフベン波による電子の加速の物理的なメカニズムを実験的に実証するという、数十年にわたる研究の成果であり、2021年6月7日付のNature Communications誌に掲載されました。

アイオワ大学物理学・天文学教室の准教授で共同執筆者のグレッグ・ハウズ氏は話します。

「測定の結果、この小さな電子集団は、アルフヴェン波の電場によって “共鳴加速 “を受けていることがわかりました。」

科学者たちは、太陽から放出されたエネルギーを帯びた粒子（時速約4,500万マイルで疾走する電子など）が、地球の磁力線に沿って大気上層部に降り注ぎ、酸素や窒素の分子と衝突して励起状態になることを知っています。

励起された分子は発光することで緩和され、オーロラのようなカラフルな色合いを生み出すのです。

この説を裏付けるように、宇宙探査機では、オーロラの上を地球に向かって進むアルフベン波が頻繁に観測され、その際に電子が加速されていると考えられていました。

しかし、宇宙での測定結果は理論を裏付けるものではありましたが、宇宙船やロケットでの測定には限界があり、決定的な検証はできませんでした。

そこで、米国エネルギー省と国立科学財団が共同で運営しているUCLAの基礎プラズマ科学研究施設の大型プラズマ装置（LPD）で行った一連の実験で、その確証を得ることができたのです。

アイオワ大学物理学・天文学科教授で研究の共同執筆者であるクレイグ・クレッツィング氏は話します。

「この波がオーロラを生み出す電子にエネルギーを与えるという考えは40年以上前からありましたが、それが機能することをはっきりと確認できたのは今回が初めてです。今回の実験では、宇宙での測定と理論が、オーロラが発生する主要な方法を実際に説明していることを示す重要な測定を行うことができます。」

電子が波の電界上で「サーフィン」する現象は、1946年にロシアの物理学者レフ・ランドーが初めて提唱した「ランドー・ダンピング」と呼ばれる理論上のプロセスです。

研究者たちは、数値シミュレーションと数学的モデル化によって、実験結果がランダウ・ダンピングの予測されるサインと一致することを実証しました。

UCLAの物理学教授であり、UCLAプラズマ科学技術研究所の所長を務めるトロイ・カーター氏は話します。

「実験、シミュレーション、モデリングが一致したことで、アルフヴェン波が加速電子を生成してオーロラを引き起こすことを示す初めての直接的な証拠が得られました。」

「この難しい実験では、LPDチャンバー内をアルフベン波とほぼ同じ速度で移動する、プラズマ中の電子の1000個に1個にも満たない非常に小さな電子集団を測定する必要がありました。」

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