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神経筋疾患治療に使用する経口薬に「紫外線B由来の皮膚がん予防効果」の可能性
オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターの研究チームは、神経筋疾患の治療に現在臨床で使用されている経口薬が、太陽からの紫外線B(UVB)のダメージによって引き起こされる一般的な皮膚がんの予防にも役立つ可能性がある事を発見しました。
While this data was gathered from preclinical studies, senior author Sujit Basu, MD, PhD, says preliminary results in animal models are very promising and worthy of immediate further investigation through phase I human studies.
参照元:https://cancer.osu.edu/news/study-suggests-common-drug-could-be-used-to-prevent-certain-skin-cancers
– オハイオ州立大学ウェクスナー医療センター Ohio State University Wexner Medical Center. 2021年4月13日 8:49 –
オハイオ州立大学総合がんセンター–アーサー・G・ジェームズがん病院およびリチャード・J・ソロブ研究所(OSUCCC–ジェームズ)の研究者らが発表した新しいデータによると、神経筋疾患の治療に現在臨床で使用されている経口薬が、太陽からの紫外線B(UVB)のダメージによって引き起こされる一般的な皮膚がんの予防にも役立つ可能性が示唆されました。
今回のデータは前臨床試験で得られたものですが、上席著者のSujit Basu医学博士は、動物モデルでの予備的な結果は非常に有望であり、すぐにでも第I相ヒト試験を実施する価値があると述べています。
Basu研究員らは、2021年4月12日、米国癌研究協会の機関誌Cancer Prevention Researchのオンライン版で、初期結果を報告しました。
米国がん協会によると、米国では年間540万人以上の基底細胞および扁平上皮細胞の皮膚がんが診断されています。
この病気は通常、生涯を通じて再発し、進行すると身体の一部が損傷することもあります。
これらのがんは、太陽の有害な光と関連しており、太陽の安全性に対する意識が高まっているにもかかわらず、この病気の発生率は何年も前から増加しています。
ドーパミン受容体ががんの発生に関与していることは、これまでに発表された研究で明らかになっていますが、前がん病変におけるドーパミン受容体の役割については不明です。
今回の研究では、神経伝達物質/神経ホルモンであるドーパミンが、そのD2受容体を活性化することで、UVBによって誘発される前癌性の扁平上皮癌の発生と進行を止めることができるというデータを、OSUCCCのジェームズ研究員が報告しました。
また、研究者らは、がん抑制につながる分子シーケンスについても説明しています。
OSUCCC — James Translational Therapeutics Research Programの研究者であり、オハイオ州立大学医学部の病理学教授でもあるBasu氏は話します。
「がん対策の専門家たちは、長年にわたり、太陽への露出を減らし、日焼けしない習慣を実践することの重要性を強調してきましたが、科学的データによると、紫外線の累積ダメージが最終的に多くの人の皮膚がんにつながることがわかっています。皮膚がんの世界的な負担を軽減するためには、皮膚がんの発生を予防する優れた方法を見つけることが重要です。」
「今回の研究では、特定のドーパミン受容体を活性化する一般的な薬剤が、扁平上皮癌の再発を抑制し、場合によっては完全に予防できる可能性を示唆しています。この研究は、特定のドーパミン受容体を活性化する一般的な薬剤が、扁平上皮癌の再発を抑制し、場合によっては完全に予防できる可能性を示唆しています。この分野の研究の勢いが続くことを期待しています。」
OSUCCCのジェームズ教授は、今後数カ月のうちに第1相実験臨床試験でさらなる試験を開始する計画を進めています
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