「出来事が起こるか/いつ起こるか」を脳は反応の準備を動的に調整している

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「出来事が起こるか/いつ起こるか」を脳は反応の準備を動的に調整している

マックス・プランク経験美学研究所(MPIEA)とニューヨーク大学(NYU)の研究者は、未来の出来事に対する素早い反応について調査しました。

Fast reactions to future events are crucial. A boxer, for example, needs to respond to her opponent in fractions of a second in order to anticipate and block the next attack. Such rapid responses are based on estimates of whether and when events will occur. Now, scientists from the Max Planck Institute for Empirical Aesthetics (MPIEA) and New York University (NYU) have identified the cognitive computations underlying this complex predictive behavior.

参照元:https://www.aesthetics.mpg.de/en/the-institute/news/news-article/article/how-we-know-whether-and-when-to-pay-attention-1.html
– マックス・プランク研究機構 Max-Planck-Gesellschaft. 15. April 2021 –

注意を払うべきかどうか、いつ注意を払うべきかを知る方法
速い反応は、いつ、どのような出来事が起こるかの予測に基づいている

マックス・プランク研究機構

未来の出来事に対する素早い反応は非常に重要です。

例えばボクサーは、相手の次の攻撃を予測して防ぐために、数分の一秒単位で反応する必要があります。

このような迅速な反応は、いつ、どのような事象が起こるかを予測することに基づいています。

今回、マックス・プランク経験美学研究所(MPIEA)とニューヨーク大学(NYU)の研究者たちは、この複雑な予測行動を支える認知的計算を明らかにしました。

脳はどのようにして注意すべき時を知るのでしょうか?

未来の出来事には、2つの異なる種類の不確実性があります。

それは、「ある時間内に起こるかどうか」と「起こるとしたら、いつ頃起こりそうか」です。

これまでの時間予測の研究では、ある事象が起こるかどうかの確率は、時間の経過とともに予測に安定した影響を与えると考えられてきました。

しかし、この仮定は経験的に証明されていません。

さらに、人間の脳が、将来の事象が発生するかどうかの確率と、いつ発生するかの確率をどのように組み合わせているのかも不明です。

今回、MPIEAとニューヨーク大学の国際研究チームは、この2つの異なる不確実性が人間の予測行動にどのように影響するかを調べました。

研究チームは、シンプルで洗練された実験方法を用いて、感覚的な出来事が起こるかどうかの確率と、いつ起こるかの確率を体系的に操作し、人間の反応時間の行動を分析しました。

研究チームは、米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された論文で、2つの新しい結果を報告しています。

1つ目は、ある事象が発生するかどうかの確率が、時間の経過とともに予測に非常に動的な影響を与えること。

2つ目は、ある事象が発生するかどうかと、いつ発生するかについての脳の予測は、それぞれ独立して行われるということである。

マックス・プランク経験美学研究所のマティアス・グラベンホルスト氏は話します。

「今回の実験は、私たちが日常生活の中で確率を利用する基本的な方法、たとえば車を運転するときなどに利用できます。踏切に近づいたとき、ゲートが閉まる確率によって、ブレーキを踏む準備ができるかどうかが決まります。これは直感的にわかることです。」

MPIEAのGeorgios Michalareas氏は補足します。

「しかし、私たちは、この対応力が時間とともに急激に高まることを発見しました。ゲートが閉まる確率は客観的には変わらないのに、警戒心が強くなるのです。」

このように、ある出来事が起こるかどうかというダイナミックな影響は、それがいつ起こるかとは無関係です。

脳は、この2つの確率を独立して計算することで、注意を払うべきタイミングを知るのです。

今回の研究チームの発見は、人間の脳が、出来事が起こるかどうかと、いつ起こるかという別々の確率の推定に基づいて、反応の準備を動的に調整していることを示しています。

今回の研究成果は、人間の脳がどのようにして将来の出来事を予測し、それに基づいて環境に対処しているのかについての理解を深める上で重要な意味をもちます。

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