首の痛みは「肥満度/年齢/1日のうちのどの時間帯に首を動かすか」が影響する

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首の痛みは「肥満度/年齢/1日のうちのどの時間帯に首を動かすか」が影響する

テキサスA&M大学の研究チームは、首の痛みの要因について調査しました。
首と頭の悪い姿勢は確かに首の痛みの主な決定要因です。が、肥満度、年齢、一日の時間帯も首の持続的または反復的な動きに影響を与えることを発見しました。

For their experiments, Zhang and his team recruited 20 adult men and 20 adult women with no previous neck-related issues to perform controlled head-neck exertions in a laboratory setting. Instead of asking the participants to hold a specific neck posture for a long time, similar to what might happen at a workplace, they performed “sustained-till exhaustion” head-neck exertions.

参照元:https://today.tamu.edu/2021/04/20/body-mass-index-age-can-affect-your-risk-for-neck-pain/
– テキサスA&M大学 Texas A&M University. APRIL 20, 2021 –

仕事の約8割が座り仕事で、コンピューター画面の前で何時間も前かがみにならなければならないことが多いため、首の痛みは職業病の一つとなっています。

また、スマートフォンなどのデバイスによって、長時間首を曲げることも多くなっています。

しかし、姿勢の悪さだけが原因なのでしょうか?

最近の研究で、テキサスA&M大学の研究者たちは、首と頭の悪い姿勢は確かに首の痛みの主な決定要因ですが、肥満度、年齢、一日の時間帯も首の持続的または反復的な動きに影響を与えることを発見しました。

Xudong Zhang教授(Wm Michael Barnes ’64 Department of Industrial and Systems Engineering)は話します。

「首の痛みは、世界で最も深刻な障害の原因の1つであり、急速に増加しています。今回の研究では、首の強さと耐久性に強い影響を与える仕事上の要因と個人的な要因の組み合わせが指摘されています。さらに重要なことは、これらの要因が特定されたことで、首の健康状態を改善し、痛みを回避または抑止できるように修正できるということです。」

本研究の成果は、人間工学分野の代表的な学術誌であるHuman Factors誌のオンライン版に掲載されています。

Institute for Health Metrics and Evaluationが発表したGlobal Burden of Disease Studyによると、首の痛みは世界の障害原因の第4位にランクされています。

首の痛みの主な原因の1つは、生活習慣、特に首を前に曲げた状態で長時間過ごすことにあるとされています。

しかし、性別、体重、年齢、仕事上の習慣などの個人的な要因が、首の筋力や持久力にどのような影響を与えるかについては、系統的で定量的な研究が行われていないとZhang氏は述べています。

Zhang氏らのチームは、首に関連する問題を抱えたことのない成人男性20人と成人女性20人を募集し、実験室で頭と首をコントロールした運動を行いました。

実験では、職場で行われるような特定の首の姿勢を長時間維持するのではなく、疲労困憊するまで持続的に 頭頸部を動かす実験を行いました。

Zhang氏は話します。

「実験室で、被験者に首を使った長時間の作業をさせる実験を行うと、データ収集に数時間かかるため、実験者にとっても、もちろん被験者にとっても、あまり現実的ではありません。この問題を解決するために、私たちの実験は、職場での首の負担を模して、短時間で行えるように戦略的にデザインされました。」

この実験では、被験者は座った状態で、首に測定可能な力をかけられるような拡張ヘルメットを装着してもらいました。

そして、首をまっすぐに保つか、首を前または後ろに傾けた状態を維持してもらいました。

その状態で、調整可能なフレームを使って頭と首に力を加えました。

このときの力の大きさは、被験者の最大許容値とその半分の許容値のいずれかでした。

テストの前に、研究者たちは被験者の年齢、肥満度、時刻を記録しました。

データを分析したところ、予想通り、頭や首の姿勢などの仕事上の要因が、首の強さと持久力の両方を決定する上で非常に重要な役割を果たしていることがわかりました。

しかし、首の持久力については、男性と女性の間に有意な差はなかったものの、肥満度が首の持久力の有意な予測因子であることもわかりました。

また、驚いたことに、1日のうちのどの時間帯に首を動かすかによっても、首の持久力が変わることがわかりました。

研究者らは話します。

「1日のうちで首を使う時間が長いと、首が疲れやすくなると直感的に考えられます。しかし、今回の被験者の約半数は午前中に、残りの被験者は午後にテストを受けました。また、参加者の中には昼間仕事をしている人もいれば、夜勤をしている人もいます。それにもかかわらず、首の持久力には時間帯の影響が一貫して見られました。」

研究者らは、首の筋力と持久力のデータベースは、首の高度な筋骨格系バイオメカニクスモデルを構築するためにも必要であり、それを利用して、例えば、怪我をしやすい特定の首の筋肉を切り離すことができると述べています。

Zhang氏は話します。

「今後は、首の怪我から回復した患者が仕事に復帰できるかどうかを、首の筋力や持久力が標準の範囲内にあるかどうかで評価するためのデータが得られるかもしれません。また、エンジニアやデザイナーは、今回のデータを利用して、人間工学に基づいた、首への負担が少ないヘルメットなどのウェアラブルデバイスを作ることができるでしょう。」

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