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オンライン学習は「学生の睡眠時間を改善せず/夜更かしさせる」
自宅で仕事や勉強をしている学生の睡眠時間についてアンケート調査を実施しました。遠隔地で作業している学生は夜更かしする傾向がある事などがサイモン・フレーザー大学の研究により判明しました。
“There is a widespread belief among sleep researchers that many people, especially young adults, regularly obtain insufficient sleep due to work, school, and social activities,” says Mistlberger. “The move toward remote work and school during COVID-19 has provided a novel opportunity to test this belief.”
参照元:https://www.sfu.ca/university-communications/issues-experts/2021/05/online-learning-doesn-t-improve-student-sleep-habits–research-s.html
– サイモン・フレーザー大学 Simon Fraser University. May 06, 2021 –
サイモン・フレーザー大学の新しい研究によると、遠隔地で学ぶ学生は夜更かしをするようになりますが、通勤や仕事、社会的なイベントに参加する時間を節約しても、より多くの睡眠をとることはできません。
SFUのCircadian Rhythms and Sleep Labの心理学教授Ralph Mistlberger氏、Andrea Smit氏、Myriam Juda氏が主導したこの研究では、SFUの2020年サマーセッションコースに登録した80人の学生の睡眠習慣に関する自己申告データと、過去の夏学期に同じコースに登録した450人の学生から収集したデータを比較しました。
この研究結果は、学術誌「PLOS ONE」に掲載されました。
Mistlberger氏は話します。
「睡眠研究者の間では、多くの人々、特に若年層が、仕事や学校、社会活動のために、定期的に十分な睡眠を得られていないという考えが広まっています。COVID-19では、仕事や学校を遠隔地に移したことで、この考えを検証する新たな機会が得られました。」
参加した学生は、2週間から8週間にわたって毎日の睡眠日誌をつけ、アンケートに答え、書面で報告しました。
また、一部の参加者からは、Fitbitのスリープトラッカーのデータを収集しました。
その結果、2020年夏学期に遠隔地で学習した学生は、パンデミック前の学生に比べて、平均30分遅く就寝していたことがわかりました。
また、前学期の学生と比較して、早い時間帯の授業がなく、勤務日数が44%少なかったにもかかわらず、全体的に睡眠時間は短くなっていました。
Mistlberger氏は話します。
「非常に一貫した結果として、睡眠のタイミングが全体的に遅れていることがわかりました。驚くことではありませんが、特に日中の早い時間帯に自然光を浴びる機会が著しく減少しています。睡眠時間に変化がなかったのはちょっとした驚きでした。というのも、若年層は時間があればもっと寝るだろうという仮説に反しているからです。」
自称夜型の人は、朝の授業のために早起きするのではなく、寝坊してしまうという睡眠へのポジティブな影響をより多く報告する傾向があり、朝型の人は、いつもより遅く寝てしまうというネガティブな反応をより多く報告する傾向がありました。
睡眠は、免疫機能や精神的な健康に重要な役割を果たすため、良い睡眠習慣は非常に重要です。
学生や自宅で仕事をしている人にアドバイスしたいのは、1日の早い時間に外に出て活動することです。
朝の光は、概日睡眠覚醒サイクルを安定させる働きがあります。
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