「経験が増えると最良の選択をできない」情報量が多すぎると悪い決定を下す

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「経験が増えると最良の選択をできない」情報量が多すぎると悪い決定を下す

失敗が連続して回数がかさんでくると、根拠もなく「自分は何をやってもダメなんだ」と思ってしまうという論文があります。
逆に成功体験を連続して経験すると、「うまくいく気がする」と無根拠に思うそうです。
成功体験を上手に獲得する科学テクニックを活用し、人生楽しんでいきたいものですね。

Turns Out There Is Such a Thing as TMI: More Information Doesn’t Necessarily Help People Make Better Decisions

参照元:https://www.stevens.edu/news/turns-out-there-such-thing-tmi-more-information-doesnt-necessarily-help-people-make-better

概要:

  • 事前の知識は、人々が自分の選択にどのような影響を与えるかを調査
  • 研究者は、4,000人の実験参加者に質問
    • ある程度の親しみがあるトピック
    • おそらくなじみのないシナリオについて決定を下す質問
      (精神を読むエイリアンのグループにタスクを達成させる方法、など)
      より身近なトピック
    • (退職ポートフォリオのリスクを減らす方法の選択)
      (体重を管理するための特定の食事と活動の決定、など)
  • 一部の参加者に質問に答えやすくするための、新しい情報としてテキストまたは図を配布
  • 新しい情報を得て、事態が良くなったのか悪くなったのかを回答
  • また、すでに知っている情報を使用したのかを回答
  • 結果:
    • (心を読むエイリアンにーーー)のような事前情報のないシナリオに決定を下す時、彼らはその問題で非常にうまくいった
    • (心を読むエイリアンにーーー)と同じ因果構造を持っているが、財政や退職に関する情報などの、事前情報がある問題について、人々は自分の選択に自信がなくなり、より悪い決定を下した
  • 研究者のまとめ
    • 事前情報のない問題に決定を下す時、人々は問題の中にあることに集中しているだけ
    • 彼らの事前の知識が最良の結果を選択する妨げになったことを示唆
    • 研究者は、糖尿病の健康と運動について問題を提起したときに同じことが当てはまることに気づいた
    • 糖尿病のない人が問題を読んだ時、彼らは新しい情報を額面通りに扱い、それを信じてうまく利用した
    • 人々がより良い意思決定を行うのを助けるためには、人々がすでに知っていることをよりよく理解し、そのメンタルモデルに基づいて情報を調整する事が必要

スティーブンス工科大学の研究チームは「情報量が多すぎると、人々がより悪い決定を下す可能性がある」との研究結果を発表しました。

コンピューターサイエンスの准教授であるSamantha Kleinberg氏率いる研究チームは、人工知能と機械学習アルゴリズムから得られた大量のデータを、どのように使用するか。

また、医療専門家と財務アドバイザーがこの新しい情報を、患者とクライアント双方がどのように利用するかについて新しいアイデアを提案するためこの研究は役立つだろうと述べています。

実験は、参加者4000人に以下のような環境で行われました。

参観者は、身近ではないし、生活に馴染みのない問題に対しての質問に回答する。普段から身近で馴染みのある問題に対しての質問に回答する。

参加者には、それぞれの問題を解くのに必要なテキストや図が配布される。身近でなじみのある質問は、退職後の生活の資産形成に関するリスク回避や、体重管理するために特定の食事活動などです。

身近ではないし、生活に馴染みのない質問は、まさに聞いたことのないようなはじめて取り組むような質問でした。
(心を読むエイリアンに遭遇したとして、というような・・・)

参加者さん達は、各々の質問に配布されたテキストや図を用いて因果関係を形成し、質問に対しての正しい決定を下していきました。

例えば、体重管理するために特定の食事活動などには、単純に糖質の食事を控える、などです。

正しい決定を下した参加者さん達に、今度は別の質問をしデータを収集します。

各々の問題に対しての質問に下した決定は、新たに得た情報(配布された資料)で良くなった?悪くなった?(配布された資料を使用せず)既に知っている情報で決定を下した?などです。

参加者は、身近ではないし生活に馴染みのない問題に対しては”非常にうまく対処した”という結果を出しました。

しかし、普段から身近で馴染みのある問題に対しては、”自信が無くなりより悪い決定を下した”という結果が出ました。

人々は、背景知識を持っていない状況では、新しい情報に自信を持ち、より良い決定を下す事がわかりました。

逆に、事前の知識がある問題に対しては、事前に持っている知識が最良の選択の妨げになった可能性が高いです。

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