脳が迅速かつ自動的に「見ている」と錯覚するパントマイム的見えない暗示表現

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脳が迅速かつ自動的に「見ている」と錯覚するパントマイム的見えない暗示表現

ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、パントマイムが相互に作用しているように見える対象物を心がどのように処理するか調査しました。
結果、目に見えない暗示的な表面は、迅速かつ自動的に表現されることが判明しました。

Participants had been told not to pay attention to the miming, but they couldn’t help but be influenced by those implied surfaces, said lead author Pat Little, who did the work as an undergraduate at Johns Hopkins and is now a graduate student at New York University.

参照元:https://hub.jhu.edu/2021/04/05/mime-study-of-perception/
– ジョンズ・ホプキンス大学 Johns Hopkins University. 2021.4.5 –

パントマイムがロープを引いたり、階段を登ったり、地獄の箱から脱出しようとしているように見えるとき、私たちは暗示されているオブジェクトを認識しようと苦労することはなく、心が自動的にそれを「見ている」のだと、新しい研究は結論づけています。

ジョンズ・ホプキンス大学の認知科学者は、パントマイムが相互に作用しているように見える対象物を心がどのように処理するかを調べるために、実験室にパントマイムの技術を持ち込みました。

その結果、目に見えない暗示的な表面は、迅速かつ自動的に表現されると結論づけました。

この研究成果は、本日、米国の科学誌「Psychological Science」に掲載されました。

同大学のPerception & Mind Laboratoryを率いるチャズ・ファイアストン助教授は話します。

「ほとんどの場合、私たちは自分の周りにどのような物体があるのかを直接見ることができるので知っています。しかし、今回の研究では、目にはまったく見えないが、世界にどのような影響を与えているかから、そこにあるに違いないと考えられる物体について、心がどのように自動的に表現を構築するかを調べました。」

「パントマイムは、基本的にそういうものです。パントマイムは、対象物と対話しているように見せることで、その対象物を意識しているように感じさせることができるのです。」

今回の実験では、360人がオンラインでテストを受けました。

登場人物(ファイアストン本人)が、壁にぶつかったり、箱を踏んだりして、見えないだけでそこにあることを示唆するようなパントマイムをする映像を見てもらいました。

その後、画面上の暗示的な表面があったと思われる場所に黒い線が現れました。

この線は水平でも垂直でも構わないので、先ほど模倣された面の向きと一致するかしないかのどちらかです。

参加者は、この線が垂直か水平かを素早く答えなければなりませんでした。

これは、暗示された表面が頭の中で積極的に表現されていることを示唆しており、直後に見た実際の表面に対する反応にも影響を与えていました。

ジョンズ・ホプキンス大学の学部生時代にこの研究を行い、現在はニューヨーク大学の大学院生である筆頭著者のPat Little氏は話します。

「参加者は模倣に注意を払わないように言われていましたが、暗示された表面に影響を受けずにはいられませんでした。」

「人はすぐに、パントマイムに惑わされていること、人がすることと現れる線の種類には実際には何の関係もないことに気づきます。”邪魔だから無視しよう』と思っても、無視できないのです。そこが重要なのです。私たちの心は、パントマイムがやり取りしている表面を表現せずにはいられないようです。そうしたくなくても。」

この作品は、ストループ効果と呼ばれる心理学の現象にヒントを得ています。

ある色の名前が異なる色のインクで書かれていて(例えば、「赤」という文字が青いインクで書かれている)、そのインクの色(青)を言うという課題を与えられると、不一致の文字(赤)を読まずにはいられなくなり、気が散ってスピードが落ちてしまうというものです。

その点、マイミングは読書に似ています。

目に入った文字を読まずにはいられないように(無視しているはずなのに)、他の作業の邪魔になっていても、模倣されている対象物を認識せずにはいられないのです。

今回の結果は、パントマイムの功績を否定するように思えるかもしれないが、研究者たちは、パントマイムはまだ評価に値すると主張しています。

Littleは話します。

「これは、パントマイムが他の種類の演技とは異なることを示唆しています。パントマイムの技術が高ければ、何が起こっているのかを理解するのに何の努力も必要とせず、自動的に理解することができるのです。」

今回の研究成果は、視覚に関連する人工知能にも役立つ可能性があります。

ファイアストン助教授は話します。

「世界を見て、物を避けて進むことができる自動運転車を作ろうとするなら、最高のツールやトリックをすべて与えたいものです。今回の研究では、機械の視覚を人間と同じくらい高度なものにするには、直接見える物体を識別するだけでは不十分で、まったく見えない物体の存在を推測する能力も必要だと示唆しています。」

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