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スピードバンプ（速度抑制板）の設置が守る希少霊長類

野生生物保護協会は、スピードバンプの設置が、霊長類のザンジバル・レッド・コロブスの死亡数の大幅減に繋がったことを発表しました。

Zanzibar red colobus are found only in the Zanzibar archipelago and classified as Endangered by the IUCN Red List. Reliant on Unguja Island’s forests for their survival, around half of the species population is found in Jozani-Chwaka Bay National Park.

参照元：https://newsroom.wcs.org/News-Releases/articleType/ArticleView/articleId/16014/One-of-Africas-Rarest-Primates-Protected-by-Speedbumps.aspx
– 野生生物保護協会 Wildlife Conservation Society. APRIL 07, 2021 –

アフリカで最も希少な霊長類の1つであるザンジバル・レッド・コロブス（Piliocolobus kirkii）が頻繁に横断する道路に4つのスピードバンプを設置したところ、死亡数が大幅に減少したという新しい研究結果が発表されました。

• スピードバンプ・・・速度抑制板

ザンジバル・レッド・コロブスは、ザンジバル諸島にのみ生息し、IUCNのレッドリストでは絶滅危惧種に分類されています。

ウングジャ島の森林に依存して生存しており、種の個体数の約半分はジョザニ-チュワカベイ国立公園に生息しています。

『 The International Journal of Conservation』誌に掲載された研究では、バンゴー大学の霊長類学者が、ザンジバルの国立公園管理者およびWildlife Conservation Society（WCS）と共同で、道路によって分断された生息地に住む霊長類が直面している脅威である自動車衝突による死亡率を評価しました。

その結果、国立公園を横断する道路の過去のデータによると、平均して2～3週間に1頭のコロブスが交通事故で死亡していることがわかりました。

スピードバッ クが設置されてからは、6週間に1匹の割合で死亡するようになりました。

自然界の捕食は弱い個体を狙う傾向がありますが、道路での殺傷は生殖能力のある大人や幼い子供、年寄りまで無差別に殺してしまうため、大きな進歩ではありますが、この死亡率はこの種にとって大きな脅威です。

バンゴー大学の霊長類学者であり、ザンジバル・レッド・コロブス・プロジェクトのディレクターであるアレクサンダー・ゲオルギエフ博士（本研究の上席著者）は話します。

「自動車は殺す動物を選びません。つまり、自然の捕食者は幼い者や老齢者をより頻繁に狙うかもしれませんが、自動車は人口増加に最も貢献する生殖能力の高い若年成人を同じように殺す可能性があるのです。これは問題かもしれません。」

現在、同大学自然科学部の博士課程に在籍するハリー・オルグン氏は、ザンジバル・レッド・コロブスの道路生態に関する修士研究の一環として、この研究を主導しました。

オルグン氏は話します。

「ジョザニの道路が舗装された後、スピードバムが設置される前は、2～3週間ごとにコロブスが殺されていたと報告されており、その結果、ある推定では年間の死亡率はおそらく12～17％程度になります。最近のデータでは、スピードバムがコロブスの安全性に大きな変化をもたらしていることが示されています。より多くのスピードバムを追加すれば、さらにリスクを減らすことができるでしょう。」

数年前にザンジバル・レッド・コロブスの初の全国的なセンサスを主導し、本研究の共著者でもあるWCSのアフリカにおける種の保全・科学担当ディレクター、ティム・ダベンポート博士は話します。

「ザンジバルでは観光業が発展し、生息地が縮小し続けているため、科学を用いて保全問題を定量化し、解決することがかつてないほど重要になっています。車が公園内の野生動物に与える影響を理解し、実用的な解決策を実行することは、まさに私たち自然保護活動家がすべきことなのです。
」

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