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若く感じる人は、高齢に感じる人に比べて、幸福感が高く、認知機能が良好で、炎症が少なく、入院のリスクが低く、さらには長生きします。

The researchers found, on average, participants who reported more stress in their lives experienced a steeper decline in functional health over three years, and that link between stress and functional health decline was stronger for chronologically older participants.

参照元：https://www.apa.org/news/press/releases/2021/05/feeling-younger-protects-health
– 米国心理学会 American Psychological Association. May 6, 2021 –

米国心理学会（American Psychological Association）が発表した研究によると、主観的年齢と健康との間に関連性がある理由の1つが示唆されています。

それは、若さを感じることで、中高年がストレスの影響を受けないようにすることができるということです。

Psychology and Aging誌に掲載されたこの研究では、ドイツ老年学センターの研究者が、ドイツの40歳以上の住民を対象とした縦断調査「German Ageing Survey」に参加した5,039人の3年間のデータを分析しました。

この調査では、生活の中で感じているストレスの量や、歩行、着替え、入浴などの日常生活がどの程度制限されているかという機能的健康度についての質問が行われました。

また、”How old do you feel? “という質問に答えることで、自分の主観的な年齢を示しました。

研究者らは、平均して、生活の中でより多くのストレスを報告した参加者は、3年間でより急激に機能的健康の低下を経験し、ストレスと機能的健康の低下の関連性は、年齢が高い参加者ほど強いことを発見しました。

しかし、主観的な年齢が保護的な役割を果たしているようであった。自分の年齢よりも若いと感じている人では、ストレスと機能的健康の低下との関連性は弱くなっていました。

この保護効果は、最年長の参加者で最も強かった。

一般に、機能的健康状態は加齢とともに低下することが知られているが、こうした加齢に伴う機能的健康状態の軌跡は非常に多様であることもわかっています。

本研究の筆頭著者であるMarkus Wettstein博士（現ハイデルベルク大学）は話します。

「その結果、高齢期や超高齢期になっても健康状態が極めて良好な人もいれば、機能的な健康状態が著しく低下し、その結果、長期的な介護が必要になる人もいます。今回の研究結果は、特に高齢者の健康機能低下のリスク要因としてのストレスの役割と、主観年齢の若さが健康を支え、ストレスを和らげる役割を果たしていることを裏付けています。」

この結果は、人々が若さを感じられるようにすることを目的とした介入が、ストレスによる害を減らし、高齢者の健康を改善する可能性を示唆していると、研究者らは述べています。

ただし、どのような介入が最も効果的かを判断するには、さらなる研究が必要です。

Wettstein氏によると、例えば、エイジズムや年齢に対するネガティブな固定観念を打ち消し、加齢に対するポジティブな見方を広めるメッセージングキャンペーンは、人々が若々しく感じるのに役立つ可能性があるといいます。

また、より一般的なストレス軽減のための介入や、ストレス管理のためのトレーニングを行うことで、高齢者の健康機能の低下を防ぐことができるかもしれないとWettstein氏は述べています。

最後に、Wettstein氏は、主観的な年齢と年代的な年齢の理想的な差を把握するためには、さらなる研究が必要であると述べています。

これまでの研究では、ある程度までは若く感じることは役に立つが、主観的な年齢と年代的な年齢の差が大きくなると、その効果は減少することが示唆されています。

Wettstein氏は話します。

「ある程度まで若く感じることは、機能的な健康アウトカムにとって適応的であるかもしれませんが、若すぎると感じる ことは適応的ではないか、あるいは不適応であるかもしれません。」

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