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「炭素排出量が増加」東南アジアでの森林伐採が加速

東南アジアでは森林伐採が加速しており、これまでにない炭素排出量の増加につながってます。

The findings show that forests are being cut down at increasingly higher altitudes and on steeper slopes in order to make way for agricultural intensification.

参照元：https://www.leeds.ac.uk/main-index/news/article/4868/rise-in-forest-clearance-increasing-greenhouse-gases
– リーズ大学 University of Leeds. 9 July 2021 –

東南アジアでは森林伐採が加速しており、これまでにない炭素排出量の増加につながっていることが、新たな研究で明らかになりました。

リーズ大学の研究者を含む研究チームが明らかにしたところによると、農業を強化するために、森林がますます高地や急な斜面で伐採されているそうです。

その結果、この地域の森林伐採により、毎年4億トン以上の炭素が大気中に放出されており、その量は近年増加傾向にあります。

本研究は、Nature Sustainability誌に掲載された “Upward expansion and acceleration of forest clearance in the mountains of Southeast Asia “という論文です。

共同執筆者であるリーズ大学地球環境学部のドミニク・スプラックレン教授は話します。

「東南アジアの低地熱帯林のほとんどは、すでに農業用に伐採されています。かつて、山地の森林は、急峻な斜面や標高の高さから森林伐採が困難であったため、伐採を免れていました。しかし、今回の調査では、森林伐採がこれらの山岳地帯にも及んでおり、過去10年間で急速に加速していることがわかりました。」

「これらの山岳地帯の森林は、生物多様性が非常に豊富で、炭素の重要な貯蔵庫となっています。そのため、森林破壊の最前線が東南アジアの山岳地帯へと移行していることは憂慮すべきことです。これらの森林が失われれば、自然に壊滅的な打撃を与え、気候変動をさらに加速させることになるでしょう。」

東南アジアには、全熱帯山岳林の約半分が存在し、生物多様性に富み、地球上の炭素を大量に含んでいます。

著者らは、東南アジアの山岳地帯における森林伐採が21世紀に入ってから加速しており、この地域の全森林損失の3分の1を占めていることを明らかにしました。

高地での森林伐採は、主に新しいプランテーションによって促進されました。

高解像度の衛星データを分析した結果、2001年から2019年の間に、この地域の年間平均森林消失量は322万ヘクタールで、その31％が山地で発生していることがわかりました。

過去10年間で森林消失の平均高度は150m上昇し、低地に比べて森林炭素密度が高い急斜面に進みました。

このようなシフトにより、前例のない年間424百万トンの森林炭素損失が発生しましたが、近年はその速度が加速しています。

共同執筆者であるリーズ大学地理学部のジョセフ・ホールデン教授は話します。

「森林に覆われた山は、生物多様性、将来の気候変動への対応力、水の供給、炭素の貯蔵にとって重要な地帯です。東南アジアの山岳地帯で過去20年間に標高の高い森林が失われていることは、特にこれらの地域が敏感な種の集中地帯であり、炭素蓄積量が多いことを考えると、大きな懸念となります。」

「今回の研究は、変化を検知するための高解像度の衛星データの価値を示すとともに、国際社会が森林保護と炭素管理を支援するために引き続き努力する必要があることを強調しています。」

この研究は、中国・深圳にある南方科技大学（SUSTech）のZhenzhong Zeng准教授が主導したものです。

森林損失データと森林バイオマス炭素マップを組み合わせることで、2000年代のインドネシアなどでは、森林伐採による炭素損失は主に低地で発生していたことがわかりました。

しかし、2010年代に入ると、低地の森林の炭素損失は減少し、ミャンマーやラオスなどの山地の森林の炭素損失が大幅に増加しました。

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