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習慣を覆す事は難しい「やる・やらないは同じ脳領域の電気信号」
マウスの習慣を司る大脳基底核の電気活動を調査した結果、習慣を覆すのがいかに難しいかなどが明らかになりました。
The team also discovered a change in the timing of activation in the two pathways. In mice that had formed a habit, the go pathway turned on before the stop pathway. In non-habit brains, the stop signal preceded the go.
参照元:https://today.duke.edu/2016/01/habits
デューク大学の研究チームは、レバーを押すとお菓子を与えられるという習慣を付けられたマウスと、そのような習慣がないマウスの脳を比較し、特に大脳基底核の電気的活動に着目しました。
大脳基底核では、二つの正反対の主要な経路メッセージを伝達します。
それは、アクションを司る「go」と静止を促す「stop」です。
習慣を持ったマウスの大脳基底核の電気的信号は、なんと「go」も「stop」も活発でした。
研究者は、「stop」までもが活発であるとは予想もしなかったようです。
なぜそれが発見に至ったかと言うと、それまでの研究では,、大脳基底核の「go」伝達と「stop」伝達を同時に調べた研究がなかったからだそうです。
研究チームは、さらに大脳基底核の「go」「stop」の伝達経路を調べました。
習慣を形成したマウスの大脳基底核は、「stop」の前に「go」が活発に作用しているのを発見しました。
習慣を形成してないマウスの大脳基底核は、その逆でした。
つまり習慣を形成した状態というのは、脳の大脳基底核の「go」が先行して電気的活動が活発になってしまっているので、そもそも「stop」伝達経路の電気的活動の作用を受け付けない状況であることが推察されます。
研究チームは今度は、レバーを押すのをやめるとお菓子を貰えるという習慣を身につけさせるべく、マウスをそのように習慣づけさせることを試みました。
レバーを押すのをやめるとお菓子がもらえるという習慣がついたマウスの大脳基底核は、今度は「stop」伝達経路が「go」伝達経路よりも優位である事を発見しました。


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