乳腺腫瘍では細胞核の破れが腫瘍の浸潤を促進する

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乳腺腫瘍では細胞核の破れが腫瘍の浸潤を促進する

細胞の核が破壊されると、DNAと摂食するTREX1は、通常細胞を保護する働きがあります。しかしある環境下では細胞のDNAを攻撃してしまいます。
そして、乳腺腫瘍においては異なる挙動をするようです。

The consequences are accelerated ageing for healthy cells and the acquisition of invasive properties for breast tumour cells

参照元:http://www.cnrs.fr/en/breast-cancers-ruptures-cell-nuclei-promotes-tumor-invasion
– フランス国立科学研究センター CNRS. September 21, 2021 –

細胞の核は、細胞のDNAを保護し、その適切な使用を可能にするという重要な機能を果たしています。

しかし、移動や増殖の際などに細胞自体が圧縮されて変形すると、核が変形したり、一時的に骨折したりすることがあります。

そして、この圧縮がDNAの損傷につながります。

その結果、健康な細胞では老化が促進され、乳がん細胞では侵襲性を獲得することが、CNRS、Institut CurieおよびINSERM1の研究チームによって明らかにされたばかりです。

この研究チームは、細胞が圧迫されて核が破壊されると、DNAがTREX1と呼ばれるDNA破壊酵素と接触することを明らかにしました。

TREX1の通常の働きは、細胞に感染しようとするウイルスのDNAを破壊して細胞を保護することですが、この異常な状況下では、細胞のDNAを攻撃してしまいます。

健康な組織では、細胞はその後、老化の兆候を示し、分裂を停止します。

しかし、研究チームは、乳腺腫瘍では結果が異なることを確認しました。

TREX1による損傷は、がん細胞を死滅させるのではなく、がん細胞の侵襲性を高めることになります。

例えば、腫瘍が大きくなりすぎると、細胞は圧迫され、その後、環境を破壊して近隣の組織に侵入する能力を獲得し、転移のリスクが高まるそうです。

これらの結果から、乳がんの発生、さらには加齢におけるTREX1という酵素の重要性が明らかになりました。

研究チームは現在、TREX1の活性を阻害する分子を特定し、検証したいと考えています。

TREX1は、炎症や免疫の調節に重要な役割を果たしているため、これらの阻害剤は治療に多くの応用が期待されます

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