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「3人に1人がアレルギーを理由にいじめを経験」食物アレルギーを持つ子供達
食物アレルギーを持つ子供の3人に1人が、アレルギーを理由にいじめられた経験を持っているようです。
研究者は、大人がしっかりと監視をしてサポート体制を築くことが重要であると述べています。
Living with a food allergy can greatly impact a child’s everyday life — from limiting participation in social activities to being treated differently by peers.
参照元:https://childrensnational.org/news-and-events/childrens-newsroom/2021/new-assessment-tool-reveals-1-in-3-kids-with-food-allergies-say-theyve-been-bullied
– 国立小児病院 Children’s National Hospital. October 05, 2021 –
食物アレルギーを持つ子どもは、社会活動への参加が制限されたり、同級生から変わった扱いを受けたりと、日常生活に大きな影響を受けます。
しかし、Journal of Pediatric Psychology誌に掲載された新しい研究によると、食物アレルギーを持つ子どもに複数の質問をすることで、問題の規模と範囲をより正確に把握できることがわかった。
食物アレルギーに関連したいじめについて「はい」か「いいえ」のシンプルな質問をしたところ、17%の子供が食物アレルギーについていじめられたり、からかわれたり、嫌がらせを受けたことがあると答えました。
しかし、被害行動の多項目リストに答えるように言われると、その数字は31%に跳ね上がりました。
さらに、国立小児病院の研究者は、親の12%だけがそのことに気づいていると報告していることを発見しました。
報告されたいじめは、言葉によるからかいや批判から、アレルゲンを顔に向けて振られたり、意図的に食べ物に入れられたりするような、よりあからさまな行為まで多岐にわたっていました。
研究者らは、子どもたちが必要な支援を受けられるよう、この問題の正確な評価方法を特定することが重要だと述べています。
本研究の研究者の一人であるリンダ・ハーバート博士(国立小児病院アレルギー免疫部門心理社会的臨床・研究プログラムディレクター)は話します。
「食物アレルギーに関連したいじめは、子どもの生活の質に悪影響を及ぼす可能性があります。本研究の結果は、食物アレルギーを持つ子どもたちが、当初報告された以上にいじめられていることを示しています。」
「本研究の結果は、食物アレルギー関連のいじめが発生しやすい地域や学校において、食物アレルギーに関する教育や食物アレルギー関連のいじめに対する認識を高める必要があることを示しています。」
本研究では、多様な患者集団における食物アレルギー関連のいじめを調べ、親子間の不一致やいじめの評価方法を評価しました。
対象となったのは、121人の子どもと121人の主介護者で、アンケートに回答しました。
子どもたちの年齢は9歳から15歳までで、アレルギー専門医により、IgEを介した上位8つの食物アレルギー(ピーナッツ、木の実、牛乳、卵、小麦、大豆、貝、魚)のうち、少なくとも1つを診断されていました。
食物アレルギーに関連したいじめを報告した41人の若者のうち
- 51%が、アレルゲンを顔に向けて振られたり、投げつけられたり、意図的に食べ物に入れられたりするなど、あからさまな物理的行為を経験したと回答しました。
- 66%が、言葉によるからかい、アレルギーに関する発言や批判、言葉による脅しや威嚇など、身体的ではないあからさまな被害行為に分類されるいじめの経験を報告しました。
- また、食物アレルギーを理由に、噂を流されたり、陰口を言われたり、意図的に無視されたり、排除されたりするなどの関係的ないじめが8件ありました。
- また、食物アレルギーのいじめの加害者には、クラスメートや他の生徒も含まれていたが、これに限定されるものではなく、いじめは最も一般的に学校で発生していたとしています。
著者らの調査によると、食物アレルギーを理由に子どもがいじめられたと回答した保護者はわずか12%で、そのうち93%は子どもが自分にいじめを報告したと回答しました。
また、子どもの食物アレルギーを気にして、自分自身がバカにされたり、からかわれたりしたことがあると答えた親もいました。
ハーバート博士は話します。
「食物アレルギーに関連したいじめについて、子どもが心を開く方法を見つけることが重要です。クリニックの予約時に、仲間の経験についてさらに具体的な質問をすることで、子どもや養育者が必要な助けやサポートを得られることが期待できます。」


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