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自信の無さは脳細胞レベルではバレている
妥協・葛藤・折衷・譲歩等、こと「選択する」というイベントに付きまとう、選択したものへの自信。自信満々になんでも答える人も、優柔不断でいつまでも決められないという人もいます。脳の電気信号的に見ると、その選択に対しての自身の有無はばれているようです。
Should I or shouldn’t I? The activity of individual nerve cells in the brain tells us how confident we are in our decisions. This is shown by a recent study by researchers at the University of Bonn. The result is unexpected – the researchers were actually on the trail of a completely different evaluation mechanism. The results are published in the journal Current Biology.
参照元:https://www.uni-bonn.de/news/230-2020
選択する機会というのは生きていればいくつもいくつもあると思います。
「はい・いいえ」「する・しない」の二択の選択肢なら目隠しでもできますが、オプションが5,6個もあるような設問に遭遇することもそう珍しくありません。
意を決して決めた事柄も、時間が経つにつれ「やっぱ逆の方が良かったかなぁ」などと迷いが生じてくる事もあるかと思います。
ボン大学の研究によると、意思決定の自信の強弱は脳の電気信号に現れている旨の研究の発表がありました。
脳内の個々の神経細胞の活動は、私たちが自分の決定にどれほど自信を持っているかを教えてくれます。
これは、ボン大学の研究者による最近の研究によって示されています。
結果そのことは予想外でした。研究者たちは実際にはまったく異なる評価メカニズムの道を進んでいました。
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じゃあ何をすればいいの?
毎日私たちは決定を下さなければなりません、そして私たちは他のものより、それらのいくつかのものについては、自信がある項目もあります。
ボン大学病院の研究者たちは、自身のある選択についての脳内の神経細胞を特定しました。
その活動は、意思決定への信頼を示しています。
ボン大学で、合計12人の男性と女性が実験に参加しました。FlorianMormann博士は説明します。
「チョコレートバーとチップスの袋など、2つの異なるスナックの写真を見せました。次に、スライダーを使用して、これらの選択肢のどれを食べたいかを示すように求められました。」
スライダーを中央の位置から左または右の写真に向かって動かすほど、彼らは決断に自信を持っていました。
参加者は、この方法で合計190の異なるスナックペアを判断しました。
同時に、科学者たちは、いわゆる側頭葉でそれぞれ830個の神経細胞の活動を記録しました。
Mormann博士の同僚であるAlexanderUnruh-Pinheiro氏は説明します。
「いくつかのニューロンの電気パルスの周波数、つまり”発火率”が、意思決定の信頼性の向上とともに変化することを発見しました。たとえば、発砲の頻度が高いほど、自分たちの決定に自信を持っています。」
活動と意思決定の信頼性の間にこのような相関関係が確認されたのは初めてです。
影響を受けたニューロンは、記憶過程で役割を果たす脳領域にあります。
Mormann博士は話します。
「私たちが下した決定だけでなく、私たちがそれにどれほど自信を持っていたかを保存することも可能です。おそらく、そのような学習プロセスは、将来の誤った決定から私たちを救うでしょう。」
倫理的な理由から、通常、生きている人間の個々のニューロンの状態を研究することは禁じられています。
しかし、研究の参加者は重度のてんかんに苦しんでいました。
この形態の病気では、特徴的な発作は常に脳の同じ領域で始まります。
したがって、考えられる治療法の1つは、このてんかんの焦点を外科的に取り除くことです。
欠陥部位の正確な位置を特定するために、てんかん学クリニックの医師は患者にいくつかの電極を埋め込みます。
これらは、影響を受ける可能性のある領域全体に分散しています。
同時に、それらはまた、脳内の個々の神経細胞の機能への洞察を可能にします。
ボン大学の研究者たちは当初、まったく異なる現象を探していました。
私たちが決定を下すとき、私たちはそれぞれの選択肢に主観的な価値を割り当てます。
Mormann博士は言います。
「この主観的価値が個々のニューロンの活動にも反映されているという証拠があります。代わりに、火災行動と意思決定の自信との間のこの関係に出くわしたという事実は、私たちでさえ驚いた。」


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