音楽の「ブレイク(無音)」中と、曲を想像している時の脳活動は酷似している

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音楽の「ブレイク(無音)」中と、曲を想像している時の脳活動は酷似している

研究者は、曲の演出の一つ「ブレイク(無音)」を聞いている脳活動を調べました。ブレイクを聴いている時の脳と、音楽を聴いている時の脳は異なる活動をしているようです。

There is no sensory input during silence and imagined music, so the neural activity we discovered is coming purely from the brain’s predictions e.g., the brain’s internal model of music.

参照元:https://www.tcd.ie/news_events/articles/the-music-of-silence-imagining-a-song-triggers-similar-brain-activity-to-moments-of-mid-music-silence/
– トリニティ・カレッジ・ダブリン Trinity College Dublin. 3rd August 2021 –

ある曲を想像すると、音楽が鳴っていないときと同じような脳活動が引き起こされることが、Journal of Neuroscience誌に掲載された2つの研究で明らかになりました。

この結果は、音楽が流れていないときでも、脳が音楽に反応し続ける仕組みを明らかにするとともに、人間の感覚予測の仕組みについて新たな知見を与えるものです。

音楽は単なる感覚的な体験ではありません。

私たちが音楽を聴くと、脳は次に何が来るかを予測しようとします。

大きな音や不調和な和音などの驚きがあると、脳の活動が高まります。

脳の予測信号を、実際の感覚的な体験に応じて生じる信号から分離するために、研究者たちは脳波を用いて、音楽家がバッハのピアノの旋律を聴いているとき、あるいは想像しているときの脳の活動を測定しました。

音楽を想像しているときの脳活動は、音楽を聴いているときとは逆の極性を示し、脳の活性化が異なることがわかりました。

しかし、曲の中で音が鳴ると思っていたのに音が鳴らなかった無音の部分では、想像しているときと同じような活動が見られました。

トリニティ大学コンピュータ科学・統計学部知能システム学科のジョバンニ・ディ・リベルト助教授は、今回の結果の意義について次のように述べています。

「無音時と想像上の音楽の間には感覚的な入力がないため、今回発見された神経活動は、純粋に脳の予測(音楽の脳内モデル)に由来するものです。無音の時間間隔には音が入力されていないにもかかわらず、一貫したパターンの神経活動が見られたことから、脳は音楽の音符と無音の両方に反応していることがわかりました。」

「結局のところ、音楽は脳にとって単なる感覚的なものではなく、これから起こる音楽的な出来事を予測しようとする継続的な試みに脳を従事させるものであることを強調しているのです。私たちの研究では、その予測プロセスで生じる神経活動を分離しました。その結果、このような予測プロセスが、音楽を聴くこととイメージすることの両方の基礎となっていることが示唆されました。」

「今回の研究では、音の処理と感覚の予測に関する脳のメカニズムを調べるために音楽の聴取を行いましたが、これらの興味深い発見は、基礎的な科学的理解を深めることから、臨床研究などの応用分野に至るまで、幅広い意味を持っています。」

「例えば、音楽を聴きながら認知機能の評価を行う場合を考えてみましょう。音楽を聴いているときの数分間の脳波記録から、いくつかの有用な認知指標を導き出すことができます。音楽は、感覚や予測プロセス、感情など、さまざまな脳機能に働きかけるからです。さらに、音楽を聴くことは、既存のタスクよりもはるかに快適であることを考慮してください。」

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