交通安全キャンペーン実施月の交通事故死者数は2.5%減少している

URLをコピーする
URLをコピーしました!
Pocket

交通安全キャンペーン実施月の交通事故死者数は2.5%減少している

日本では、交通安全キャンペーンによってその月の交通事故死者数が2.5%減少しています。が、世界での交通事故死者数は増加しています。

Since 2011, the United Nations has continually targeted, and largely failed to realize, greater road safety on a global scale. Road deaths are, in fact, increasing.

参照元:https://www.tsukuba.ac.jp/en/research-news/20210702140000.html
– 筑波大学 University of Tsukuba. Jul 02, 2021 –

2011年以降、国連は世界規模での交通安全の向上を継続的に目標としてきましたが、その実現にはほとんど失敗しました。

交通事故死は、実際には増加しています。

日本では、1952年以来、季節ごとに全国規模の教育・取締りキャンペーンを実施しており、交通安全への取り組みは目新しいものではありません。

筑波大学の研究者チームは、1949年から2019年までの71年間の交通事故死者数を入手しました。

その後、数理モデルを用いて、日本で毎年行われている交通安全キャンペーンの実施月と数字の関連性を調べました。

その結果、交通安全キャンペーンによって、その月の交通事故死者数が2.5%減少していることが明らかになりました。

この研究結果は、Journal of Epidemiology and Community Healthに掲載されました。

本研究を発案し、筆頭著者となった筑波大学の市川正夫教授は話します。

「交通安全キャンペーン研究の成果を検証する際には、バイアスが問題となっていました。これは、同時発生するイベント、交通安全のための他の公共政策、人口やインフラの時間的変化など、潜在的な交絡因子があるためです。私たちは、数理モデルを用いてこれらの要因を考慮し、結果をより明確に把握することを目指しました。」

市川教授のチームは、1回10日間の全国交通安全キャンペーン68回分を含む70年分のデータを利用しました。

日本のキャンペーンは、政府や産業界が主催し、毎年春(4月、5月、6月)と秋(9月、10月)に実施されており、交通法規の強化、メディアでの注意喚起、ボランティアによる啓発活動などを行っています。

研究チームは、春のキャンペーンに焦点を当て、毎月の死亡者数を集計しました。

そして、数学的モデルを作成し、調査期間中の1日あたりの月間死亡者数を算出しました。

興味深いことに、4つのサブ期間(1949年~1964年、1965年~1989年、1990年~2004年、2005年~2019年)に分けて分析したところ、キャンペーン期間中の交通事故死の減少は、日本がまだ中所得国だった1949年~1964年にやや大きく見られました。

市川教授は話します。

「交通安全介入に関するこれまでの研究には、いくつかの限界があります。しかし、今回の研究では、堅牢なモデルと何十年にもわたるデータの詳細な分析が行われていることが利点です。長年にわたって得られた教訓を見ることができるだけでなく、教育や取締りのキャンペーンだけでは交通事故死を大幅に減らすには不十分であることを自信を持って示すことができます。」

Pocket

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

是非、最新の科学情報を知って頂きたいので シェアをお願いします^^
URLをコピーする
URLをコピーしました!
ホーム » 社会 » 交通安全キャンペーン実施月の交通事故死者数は2.5%減少している

N E W S & P O P U L A R最 新 記 事 & 人 気 記 事

H A P P I N E S S幸 福

M E A L食 事

B R A I N

H E A L T H健 康

人気 (❁´ω`❁)

J O B仕 事

T E C H N O L O G Y技 術