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手を差し伸べるのはどこから?
見ず知らずの人を助ける基準はありますか?研究者たちは日米の大学生の意識の違いを分析しました。
A research team led by Associate Professor Hirofumi Hashimoto, from the Graduate School of Literature and Human Sciences, Osaka Metropolitan University, analyzed the perspectives of providers of social support to examine differences in the attitudes of Japanese and American university students toward providing social support to close friends or family members.
参照元:https://www.upc-osaka.ac.jp/new-univ/en-research/news/221122/
– 大阪府立大学 Osaka Metropolitan University. 22 Nov. 2022 –
大阪府立大学大学院文学研究科の橋本博文准教授らの研究チームは、ソーシャルサポートの提供者の視点を分析し、親しい友人や家族へのソーシャルサポートの提供に関する日米の大学生の意識の違いを検討しました。
まず、先行研究に基づくアンケートを実施し、日本の大学生183名を対象に調査を行ったところ、日本の学生は、親しい人が明確に助けを求めない限り、ソーシャルサポートを提供することをためらうことが示されました。
この結果の妥当性を確認するため、さらに日本人大学生118名とアメリカ人大学生52名を対象に、シナリオに基づいた方法で、困っている親しい友人や家族を支援する意志を測る2回目のアンケートを実施しました。
その結果、日本の大学生は、身近な人が困っていることに気づいていても、その人が明確に助けを求めていない限り、支援をすることをためらう傾向があることが確認されました。
一方、米国の大学生は、身近な人が困っていることを認識すると、頼まれていなくても積極的に援助することが多い。
しかし、援助の要請が明確な場合には、日本人もアメリカ人の大学生も同じように援助する傾向がありました。
橋本教授は話します。
橋本教授:今回の結果から、日本人が人助けをためらうのは、無愛想だからではなく、人助けを要求される状況が明確でないために、ためらいが生じるのだと考えられます。この結果を踏まえて、日本人が必要と認識したときに援助を行うよう促す方法を検討する必要があります。


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