子供との遊びの時間を最大化するためタメになる「６つの柱」

子供たちが成長し学ぶために必要な６つの柱が明らかになりました。
研究者は、日常の空間に学習の機会を取り入れた環境と、科学的に裏付けられた6つの柱を元にした子供との関わり方などを上げています。

Years of cognitive development research have uncovered a wealth of knowledge about what children need to grow, thrive and learn — but it’s also important to translate those insights into real-world applications.

参照元：https://news.psu.edu/story/666401/2021/08/30/research/science-backed-tips-maximizing-play-time-kids
– ペンシルバニア州立大学 Penn State. Wednesday, September 1, 2021 –

科学的根拠に基づいた、子供との遊びの時間を最大化するためのヒント

長年にわたる認知機能の発達に関する研究により、子どもたちが成長し、学ぶために必要なものに関する豊富な知識が明らかになりました。

ペンシルバニア州立大学の卒業生で、現在ニューヨークのペース大学で心理学の助教授を務めるBrenna Hassinger-Das氏と、ペンシルバニア州立大学ブランディワイン校で人間開発と家族学の教授を務めるJennifer Zosh氏が主導した新しい論文では、科学的に裏付けられた学習の中核となる柱と、それらを取り入れた遊び場の例を探っています。

Hassinger-Das氏は話します。

「西洋諸国の子どもたちは学校で過ごす時間が20％しかないことがわかっています。残りの80％はどこで過ごしているかというと、家や食料品店、公園などです。このような日常的な空間を、遊び心のある学習を促し、保護者と子どもたちの会話を促進するために、どのように変えていけばよいのでしょうか？」

「私たちは、これらのスペースを最大限に活用し、楽しいだけでなく、学校で行うような学習をサポートする場所に変えたいと考えました。」

研究者によると、これまでの研究で、公園で遊ぶとき、食料品店に行くとき、スマートフォンのアプリを使うときなど、子どもが経験するあらゆることを最大限に生かすことができる、学習の6つの核となる特徴、すなわち「柱」が見つかっています。

これらの柱は、「受動的ではなく能動的であること」「魅力的であること」「意味があること」「社会的にインタラクティブであること」「繰り返しではなく反復であること」「喜びに満ちていること」を意味しています。

Hassinger-Das氏は話します。

「私たちは、調査から得られた知見を、子どもや家族、コミュニティの支援に役立てたいと考えました。今回の取り組みでは、これらの柱を、子どもたちの学習を支援する遊び心のある方法で、コミュニティに適用する方法を検討しました。」

最近、学術誌「Trends in Cognitive Sciences」に掲載された論文では、柱をデザインに取り入れた空間の例をいくつか取り上げています。

「Urban Thinkscape」は、バスの停留所を、遊びや会話を促進する遊び心のある学習スペースに変えたインスタレーションです。

取り入れられた機能の一つに「ストーリー」と呼ばれる要素があり、地面に置かれたいくつかのアイコンは、物語を語るのに使えるさまざまな絵が描かれています。

研究者によると、子どもたちはアイコンからアイコンへと移動して物語を作ることで、リテラシーの重要な部分である物語のスキルを身につけることができるそうです。

この論文では、これらの要素を取り入れた公共スペースに焦点を当てていますが、研究者は、家庭での親を含め、誰もが子どもの遊び場や体験を向上させるために、この柱を利用できると述べています。

柱1：アクティブ

例えば、子どもとの会話や交流に文学やSTEMの要素を取り入れることで、遊びながら「アクティブ」になることができます。

Zosh氏は、スーパーでリンゴをかごに入れたときに声に出して数を数えたり、タワーを作るときに各ブロックが何の文字で始まるかを子どもに尋ねたりすることがその例だと言います。

また、「この青と黄色の絵の具を混ぜたらどうなるかな」「黄色の三角ブロックの上に赤い四角いブロックを重ねたらどうなるかな」など、たくさんの質問をすることも有効だと言います。– など、たくさんの質問を投げかけてみるのもいいかもしれません。

第2の柱：夢中になる

Hassinger-Das氏は話します。

「テレビの背景や自分のスマートフォンの使用など、気が散るものをできるだけ制限するようにしましょう。このような雑念は避けられないこともありますが、お子さんとの質の高い時間を奪う可能性があります。遊びに集中して夢中になることで、このような交流を最大限に活用することができます。」

第3の柱 意味のあること

遊びの中で、子どもがすでに興味を持っているテーマを取り入れてみましょう。

子どもが恐竜好きなら、遊び場で恐竜の化石を発掘するという架空のシナリオを提案することができます。

また、骨の数を数えたり、何を食べていたかなど、恐竜に関する情報を盛り込むこともできます。

Zosh氏は話します。

「違う州を舞台にした本を読んでいるなら、地球儀や地図アプリを使って、その州がどこにあるのか、そこの天気が自分の住んでいるところとどう違うのかを調べてみてください。子どもたちがつながりを持てるようにすることで、豊かな理解の世界を紡ぎ出すことができるのです。」

第4の柱 ソーシャル・インタラクティブ

研究者たちは、遊びの中で子どもが主導権を握るようにし、その過程であなたがサポートすることを勧めています。

例えば、子どもにブロックで何を作るかを決めさせながら、「あのブロックを違う方向に置いたらどうなるかな」「自分と同じ高さの塔を作るには、あと何個のブロックが必要だと思う」などと質問します。

第5の柱 反復性

子どもたちはもともと科学的な思考を持っています。

実験をして、何が起こるかを確認し、うまくいくまで何度も試すことが好きなのです。

研究者たちは、子どもたちが何が起こるかを推測したり、「実験」をしたり、好きな歌の新しい言葉を作ったり、失敗する機会を与えることを勧めています。

すべての失敗は学習につながります。

第6の柱 楽しく

最後に、遊びを楽しいものにするには、さまざまな方法があります。

Hassinger-Das氏は話します。

「影で遊んで、どちらが大きいかを尋ねたり、自分の影をどうやって大きくしたり小さくしたりするかを尋ねたりすることは、驚きと喜びを育む方法の一つです。同様に、ダンボールで工作したり、ぬいぐるみと一緒にベットで遊んだりと、子どもが喜びを感じることができることを考えてみてください。」

この研究には、カリフォルニア大学アーバイン校のAndres S. Bustamante氏、デラウェア大学のRoberta Michnick Golinkoff氏、テンプル大学のKathy Hirsh-Pasek氏も参加しています。

ウィリアム・ペン財団と全米科学財団が本研究を支援しました。