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子供が映るわいせつ画像を検知「子供と大人の顔の差を見分ける技術」
子供と大人の顔を見分ける事は、子供のわいせつ画像を見つけることに寄与するようです。
この技術が確立すれば、これまでかけていた警察のリソースが大きく軽減されることが示されています。
Identifying specific facial features that can be used to distinguish a child’s face from an adult’s may offer a useful tool for determining whether children are depicted in indecent images of children, according to research led by the University of Birmingham.
参照元:https://www.birmingham.ac.uk/news/latest/2021/11/specific-facial-features-can-help-distinguish-children-from-adults-%e2%80%93-new-study.aspx
– バーミンガム大学 University of Birmingham. 19 Nov 2021 –




バーミンガム大学の研究によると、子供の顔と大人の顔を見分けるための顔の特徴を特定することで、子供のわいせつ画像に子供が写っているかどうかを判断するのに役立つ可能性があるとのことです。
Frontiers in Psychology誌に掲載された本研究によると、鼻と眉の形には大人の顔を識別するための重要な情報が含まれており、目と顎のラインは子供の顔を識別するために使用されています。
これらの視覚的な手がかりを理解することで、子どものわいせつ画像を識別・分類するために開発された自動化技術やトレーニングの改善につながる可能性があります。
バーミンガム大学心理学部とモントリオール大学心理学部の研究者らは、顔の特徴から、描かれている人物が子供か大人かを判断する方法を調べる実験を行いました。
その目的は、顔の特徴に注目することで、子供と大人の顔をより正確に区別できるかどうかを調べることでした。
現在、子どものわいせつ画像を特定するプロセスでは、警察のデジタルフォレンジックアナリストが画像を確認し、判断を下す必要があります。
これは、時間的にも精神的にも困難な作業ですが、このプロセスの一部を自動化するためのコンピュータ・アルゴリズムの設計がすでに進行中です。
今回の研究で得られた知見は、その開発に役立つものと期待されます。
今回の研究では、ウェストミッドランズ警察のデジタルフォレンジックアナリストを含む16人のボランティアが参加しました。
それぞれのボランティアには、耳や髪、首などの顔以外の部分を除いたフィルターを通した、子どもか大人の顔を描いた一連の画像を見せました。
耳や髪の毛、首などの顔以外の部分を除外したフィルターをかけた画像を見せ、子供と大人のどちらの顔であるかを識別してもらいました。
研究チームは、画像処理技術を用いて、ボランティアが子供と大人のどちらの顔の属性を使って識別したかを分析しました。
その結果、大人の顔を識別する際には、鼻骨と眉毛の周辺の情報が最もよく使われ、子どもの顔を識別する際には、目、鼻、あごのラインがよく使われることがわかりました。
バーミンガム大学のJuliane Kloess博士は話します。
「過去25年間で、流通している子どものわいせつ画像の数は劇的に増加しています。今回の発見は、コンピュータのアルゴリズムが人間の注意を引くために画像に優先順位をつける方法を支援し、このような素材の識別と分類のプロセスを部分的に自動化するのに役立つと期待しています。これにより、警察の既存のリソースへの負担が軽減され、分析者がこの種の素材にさらされる機会が減るでしょう。」
同じくバーミンガム大学のジェシカ・ウッドハムズ教授は話します。
「顔が成熟するにつれて、多くの物理的な変化が起こります。同じような年齢の子供の顔を見分けるのは専門家でも難しいですが、私たちが特定した顔の特徴を使えば、子供と大人の顔を見分ける作業が簡単になるかもしれません。」
研究者たちは、今回の発見は、子どものわいせつ画像に写っている子どもを識別する作業を容易にする人工知能アルゴリズムの開発に利用できるとしています。
また、デジタル・フォレンジックのアナリストに、特定の顔の特徴が大人の顔よりも子供の顔を示すことを教えるために、現在行われている国家等級別トレーニング・コースにも活用できるかもしれません。


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