子供時代が幸福でも、後年のメンタルヘルスを保証しない理由

URLをコピーする
URLをコピーしました!
Pocket

子供時代が幸福でも、後年のメンタルヘルスを保証しない理由

南オーストラリア大学の研究チームが、子供時代の幸福な経験と成人期のメンタルヘルスの関連を調査しました。
結果、幸福な子供時代の経験があっても成人期に不安症状を経験するリスクがある事が判明しました。

Given that both positive and negative childhood experiences were found to manifest as anxiety or other mental health disorders into adulthood, researchers believe that it’s our ability to adapt – or rather not adapt – to unexpected scenarios that might be influencing mental health.

参照元:https://www.unisa.edu.au/Media-Centre/Releases/2021/happy-childhood-thats-no-guarantee-for-good-mental-health/
– 南オーストラリア大学 University of South Australia. 08 February 2021 –

概要:

  • 研究チームは、幼児期の経験がさまざまな発達経路にどのように関連し、これらがメンタルヘルスの低下にどのように関連するかを調査
  • オーストラリアでは、人口のほぼ50%が人生のある時点で精神疾患を経験する
  • 4〜11歳の推定314,000人の子供(ほぼ14%)が精神障害を経験する
  • メンタルヘルス関連サービスに対する全国的な経常支出は、99億ドル、1人あたり約400ドルと推定
  • 初期の人生で不利で予測不可能な経験をした人はメンタルヘルスの低下(うつ病や妄想症を含む)の症状が高いことが再確認された
  • そして、安定した支援的な環境で育った子供も成人期に不安症状を経験するリスクがあること判明

困難な子供時代は精神疾患の可能性を高める可能性があることはよく理解されていますが、南オーストラリア大学の新しい研究によると、幸せで安全な子供時代は、子供が後年に精神疾患を発症するのを常に防ぐとは限りません。

キャンベラ大学と共同で実施されたこの調査結果は、Current Psychologyに掲載された研究の一部であり、幼児期の経験がさまざまな発達経路にどのように関連し、これらがメンタルヘルスの低下にどのように関連するかを調べました。

ポジティブとネガティブの両方の子供時代の経験が不安や他のメンタルヘルス障害として成人期に現れることがわかったことを考えると、研究者は、メンタルヘルスに影響を与える可能性のある予期しないシナリオに適応する、またはむしろ適応しない事が、私たちの能力であると信じています。

オーストラリアでは、人口のほぼ50%が人生のある時点で精神疾患を経験し、4〜11歳の推定314,000人の子供(ほぼ14%)が精神障害を経験しています。

メンタルヘルス関連サービスに対する全国的な経常支出は、99億ドル、つまり1人あたり約400ドルと推定されています。

この研究では、初期の人生で不利で予測不可能な経験をした人はメンタルヘルスの低下(うつ病や妄想症を含む)の症状が高いことが再確認されましたが、安定した支援的な環境で育った子供も成人期に不安症状を経験するリスクがあることがわかりました。

主任研究者であり、博士課程の候補者であるUniSAのBianca Kahl氏は、この研究は精神疾患の無差別な性質を強調し、すべての子供たちの潜在的な危険因子に関する重要な洞察を明らかにしていると述べています。

Kahl氏は話します。

「メンタルヘルス状態の有病率が拡大するにつれて、この非常に複雑で変化に富んだ状態についての知識も広げることが不可欠です。」

「この研究は、メンタルヘルスの状態が初期の人生の出来事によってのみ決定されるのではなく、幸せな家で育った子供がまだ成長してメンタルヘルス障害を抱えている可能性があることを示しています。」

「私たちの子供時代の環境と幼少期の経験が成人期のメンタルヘルスの結果にどのようにつながるかを理解するには、確かにいくつかの欠落している要素があります。」

「私たちは、私たちの環境に対する私たちの期待と、私たちの期待が満たされていないときにシナリオに適応する能力が、私たちの苦痛の経験に影響を与えているのではないかと疑っています。」

「子供として、変化に適応する方法を学び、物事がうまくいかないときに対処する方法を学ぶと、ストレスやその他のメンタルヘルスの低下の危険因子に対応するためのより良い立場に立つことができます。」

「この仮説を検証することが、次の調査研究の焦点です。」

Pocket

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

是非、最新の科学情報を知って頂きたいので シェアをお願いします^^
URLをコピーする
URLをコピーしました!
ホーム » 社会 » 子供時代が幸福でも、後年のメンタルヘルスを保証しない理由

N E W S & P O P U L A R最 新 記 事 & 人 気 記 事

H A P P I N E S S幸 福

M E A L食 事

B R A I N

H E A L T H健 康

人気 (❁´ω`❁)

J O B仕 事

T E C H N O L O G Y技 術